第16話

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2021/05/08 01:14
〖アイエンside〗






まさに奇跡だと思った。









だって、ずっと片思いしてた子が俺と同じ高校に入学してきたんだから。








そうしたら、勧誘で取り囲まれているあなた。もう立ちすくんで下を向いてる。









泣いてる……?




アイエン
アイエン
こっちおいで?歩ける?



いてもたっても居られなくなって、声をかけた。









あなたはきっと入学式で初めてあったと思ってるけど本当はもっと前から、俺はあなたのこと知ってたんだよ。








多分こんな話すると気持ち悪がられそうだから、一生言うつもりもないけど。








まず、この関係が楽しくて今すぐどうにかなろうとか思ってはない。



アイエン
アイエン
はぁ、、
ヒョンジン
ヒョンジン
なんだよ、ため息つくなって
アイエン
アイエン
あ、いたの?
ヒョンジン
ヒョンジン
いるよ!
ヒョンジン
ヒョンジン
てか、昼間の子誰?
アイエン
アイエン
1年生の子
ヒョンジン
ヒョンジン
そんなことは分かる
ヒョンジン
ヒョンジン
彼女?
アイエン
アイエン
違うって



ベッドに寝転ぶ俺の上に、ヒョンがのしかかる。


アイエン
アイエン
う゛っ
アイエン
アイエン
重い……
ヒョンジン
ヒョンジン
えー?
アイエン
アイエン
ヒョンでかいから重いの!どいて!
ヒョンジン
ヒョンジン
やだー、誰か言うまでどかないー
アイエン
アイエン
あなたって言うの、、
ヒョンジン
ヒョンジン
うんうん、それで?
アイエン
アイエン
俺が、片思いしてるだけ、、



そう言うと、起き上がって途端に俺の顔を見てニヤニヤするヒョン。


ヒョンジン
ヒョンジン
へぇ〜?イエンちゃんにも好きな子がねぇ……



なんでこのヒョンこんなに嬉しそうなんだ……



ヒョンジン
ヒョンジン
いいじゃん?ヒョン、応援するよ〜
アイエン
アイエン
そういってあなたに近づいて、かっさらってくつもりでしょ!
ヒョンジン
ヒョンジン
違うよ〜、純粋に応援してるってば!



あなたもヒョンジニヒョンみたいに、王子様ルックスの人がいいのかな……。


ヒョンジン
ヒョンジン
でも、イエニ、モテるでしょ?
アイエン
アイエン
え?
ヒョンジン
ヒョンジン
だって、俺の同級生がかわいいかわいいって言ってるよ
アイエン
アイエン
それなんか違うと思うけど
ヒョンジン
ヒョンジン
いやでも本当に〜〜、
アイエン
アイエン
はいはい



ヒョンの話は適当にあしらった。









モテる人にモテるって言われてもなんも響かないんだよな……。







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