〖あなたside〗
背が高いファンヒョンジンくんがジリッとわたしに1歩近づいた。
見上げると、ニコニコスマイル。
なんだか一度に2人の人見てるみたい。ほぼ二重人格かよ……。
くるっと後ろを向いて元いた道に戻る。
早く帰ろ……、完全に見てはいけないものを見てしまった。
……後ろから視線を感じて振り返る。
ホストって休憩って概念あるんだね……。お客さん来たらどうするのよ。てか、よく高校生雇ってくれたね……。
その後も、後ろから黙ってついてくるファンヒョンジンくん。
車がさーっと通り過ぎる。赤信号渡ろうとしてた。あぶな〜。
ただ着いてきてるだけじゃなくて、ちゃんと家まで送ってくれた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。