〖あなたside 〗
わたしはなぜかその瀕死の青年を助けていた。
なんで助けていたのかは分からない。普段ならそんな事しないし。
口から水を吹き出す青年。
何となく失礼なような、そうじゃないような。
えっ、ていうことはこの人わたしより年下なの?私と同い年くらいに見えるなあ……大人っぽい。
最悪のタイミング。
よりによって見ず知らずの男の子と一緒にいる時に来なくていいじゃん。
早口でめっちゃデカい声で説明してるのに、わたしの彼氏は全く聞く耳を持たない。
……それ私のセリフ。
彼氏が私の腕を引っ張って家に連れて帰ろうとする。
ジソンくんが彼の腕にしがみついて離さない。
なんでそんなことわかるの……?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。