第63話

7,201
2021/05/25 07:54
〖あなたside〗





聞いてるプレイリストやアルバムを誰かに披露したことなんてないから、少しドキドキする。



ハン
ハン
うーん……
(なまえ)
あなた
好きじゃないですか……?
ハン
ハン
いや、いい。かっこいいね!
(なまえ)
あなた
よかった〜!否定されたらどうしようって思いました〜!
ハン
ハン
初めて聞くけど、耳に残るね。同じフレーズの繰り返しがいいのかな?
(なまえ)
あなた
そこがシンプルでいいんですよ
ハン
ハン
うん、そうだね!
ハン
ハン
あー、俺もこういう曲書けたらな〜
(なまえ)
あなた
わたし、ジソン先輩が作った曲聞いたことあります
ハン
ハン
え?!そうなの?!
ハン
ハン
は、恥ずかしいな……
ハン
ハン
ど、うだった……?



先輩が恐る恐るわたしに感想を求める。


(なまえ)
あなた
最初、この人こんないかついラップするのに作る曲は爽やかだなーって思ってました。なんか……青い空と爽やかな風……自然?山より海って感じ。広い野原っぽさもあるかな。青々とした緑が見えます。
ハン
ハン
……なんかあなたって、すごいね。感性が。
(なまえ)
あなた
ばかにしてるんですか?(笑)
ハン
ハン
ううん、違うよ
ハン
ハン
俺も、そういう景色をイメージしながら書くこともある。
ハン
ハン
ていうか、ここに来てよく考えてる。雨の日も、晴れてる日も。なんでも見渡せる気がする。強気でいれる時もある。
ハン
ハン
だから、そのあなたの抽象的なイメージ、何となくわかる
ハン
ハン
ちょっと俺何言ってるかわかんないね?(笑)



脈略のない言葉選びだけど、なんだか言いたいことがわかるし、イメージが伝わってくる。



(なまえ)
あなた
なんか……すごい……。わたしなんだかよく分かります。ジソン先輩の言いたいこと……!
ハン
ハン
おお……!やっぱり俺たち仲間なのかもしれない……!
(なまえ)
あなた
おおお……



自分でもよくわからないけど、シンパシーみたいなものを感じた。








似たもの同士、なのかも。









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