第100話

quokka①
8,004
2022/02/27 13:39
〖あなたside〗



(なまえ)
あなた
ごめん、なさい……
boy
boy
分かればいいんだよ、分かれば



また、だ。
この人に説教されてる。





わたしの一挙手一投足が気になって仕方ないこの人はわたしの彼氏。





わたしが何かすると怒るのだ。掃除をしても、洗濯をしても、料理をしても、粗を探し出して怒り出す。





正直、そんなことで怒る?って言うことで怒る。
まぁただの機嫌で怒ってるんだろう。





別れればいい?本当に。私もそう思う。





別れたいよ。わたしだって。
別れられれば別れてる。別れ話をすると、また怒り出して話をそらすから無理だ。




はぁ……
この状況は変えたいのに……。
どうしたらいいんだろう。





ハン
ハン
あの、



ハッとした。
ここは公園のベンチ。あの空間が耐えきれなくて、買い物に行くと言って家を出てきた。





ぼやーっとしてたら、誰かに話しかけられた。


(なまえ)
あなた
えっ、
ハン
ハン
すいません……水持ってますか



すこしぶっきらぼうに聞かれた。


(なまえ)
あなた
あ、いや、持ってないです


よく見ると爽やかな好青年だ。
だけど、なんかすごくしんどそうな顔してる。




(なまえ)
あなた
だ、大丈夫ですか……?
ハン
ハン
大丈夫、じゃない、です……




おっと、これはまずいのかも。



(なまえ)
あなた
ちょっと待っててください




そういってわたしは自販機に走った。







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