第85話

腐乱※
2,716
2018/04/07 07:07
《テオくんside》




テオくん
じんたん、





熱く脈打った脳で脊髄に命令を出し

それに応えた俺の口がじんたんを呼ぶ。





酸素を欲した肺が空気を取り入れる度

アルコールの刺激臭が鼻をついた。




テオくん
俺呑みすぎた、





うまく回らない頭で

自分でもよく分からない言葉をかける。




☆イニ☆
うん、俺も呑みすぎた





テーブルを見ると

俺の前にはたくさんの空き缶が置いてあるのに

じんたんの前にはカクテルが2本だけ。





相変わらず、お酒に弱い。





こんな可愛い相方、いや、





恋人を持った俺は、幸せ者だろう。





でも人間は、1度欲を満たしてしまうと

それより強いものを求めてしまうものだ。





人間の本能だ、仕方ない。





きっとアルコールが入っているから

ということもある。





" お酒 " というどさくさに紛れて

その欲を満たしてしまおうと思って

魔が差してしまったんだろう、さすがの俺も。




☆イニ☆
テオくん俺眠い、





俺の膝を枕にして

リスナーさんからもらった抱き枕を抱え

横になるじんたん。




テオくん
コンタクト取らないと目に悪いよ、ほら





適当にそれっぽい理由をつけて

じんたんを微睡みからこちらの世界へ引き戻す。




☆イニ☆
…眠いもん





少し駄々をこねたような声。





じんたんはお酒が入ると

何故か泣き出すことを俺は知っている。





だから少しでも冷たくすると

口がむっとなって目が充血していくのだ。





こんなところを見て

欲がどんどん膨らんでいく俺は

本物の " S " なのだろうか。




テオくん
お茶持ってきてあげるから寝ないで待っててよ、





そんな怪しすぎる在り来りな言葉だって

信じちゃうじんたんが悪いんだよ?





自分で出来るもんって

言わないじんたんが悪いんだよ?





俺がただお茶を持ってくるなんて

そんな優しい男だと思っちゃだめなんだよ。





こんな恋人、心配だなあ、





すぐ他の人に喰われちゃいそう。





と思いつつ

" 某 " を忍ばせた茶溶液をじんたんに渡す。




☆イニ☆
ありがとう





" 疑う " っていう言葉、知ってる?





そんなんじゃ

狼に丸呑みにされちゃうでしょ、ねえ。




テオくん
純粋すぎるじんたんに、教えてあげなきゃね?





座っているじんたんに詰め寄りながら言う。





力が元々あまりないのに加えて

アルコールも入っているため抵抗する術がない。





じんたんはそのまま

こてん、と後ろに倒れてしまった。




テオくん
もう押し倒す必要もなくなっちゃった、





未だに理解出来ていないのか

何も分からないというような目で

俺を見上げてくる。





だからそういうのが駄目なんだってば。




テオくん
アルコールと媚薬、相性いいの知ってた?





身体は分かっていても

じんたんすぐえっちなこと考えちゃうから

こうやって言った方が興奮するでしょ?




☆イニ☆
びや、く…





だんだん火照ってきたじんたんの頬。





耳元でほら、




テオくん
好きだよ、





そう囁いたら吐息が当たるだけで、




☆イニ☆
…ぁ、





細い声を漏らす。





首筋をツー、と撫でると焦らされるもんね。





この後にじんたんが何を言うか知ってるよ、




☆イニ☆
…テオく、が欲し、い、





でも俺は思い通りにはさせてあげない。





だってこんな可愛いじんたん

1mm足りとも損したくないでしょ?





もっと味わって堪能しないと。





その柔らかい唇に自分のそれを重ねれば

心地よい感覚に陥る。





なんでだろうな、キスだけなのに。





俺の舌がじんたんの口内に割り入れば

少しだけ顎を動かして口を開ける。





これがまたえろいんだ。





最初は不安がってたのに

こういうことすると割と乗り気になるんだよ。





ほら、左手を首に回しちゃったりしてさ。





でも余裕がなくなると

その手すら震えてひたすらに服を握ってくる。





媚薬を身体に入れると

キスだけで果てちゃうんだよ、こいつ。




☆イニ☆
…ん〜、っ、ん、っ、





肩で息をしている。





もっと、もっと、と俺が玩具を取り出すと、




☆イニ☆
…ゃ、それ使、たくな、





怯えた声で言い出すからさ。





俺の性格上、ね?





電源を入れると

リモコンから線で繋がっている

垂れ下がった本体が揺れ動きだした。





そのまま

服がめくれて顕になったじんたんのお腹に落とす。




☆イニ☆
…ぁ、ぅ、





おかしいな、お腹は性感帯じゃないのに。





だんだん敏感な所へ向かっていく。





焦らして焦らして焦らしまくったら

気持ちよくなっておかしくなっちゃうでしょ?





服を脱がしても

抵抗しないんだもん、じんたん。





誰かの動画で見た、モノを触っていなくても

そこを触れば感度が上がってしまうらしい

" 会陰 " というところに当ててぐっと押してみる。




☆イニ☆
んっ、うぁ、あっぁ、ふ、んゃっっ、





今まで静かに鳴いていたじんたんが

身体をビクビクさせながら苦しそうに悶え始めた。





じんたんの腰が小刻みに揺れ、一気に身を縮める。





脱力したじんたんは

もう体力を消耗しすぎたらしかった。




☆イニ☆
…そ、こ、だめ、も、俺し、じゃう、





既に涙で顔が濡れているじんたんに

俺はもう抑えることが出来なかった。





" 俺 " を " じんたん " に擦り付けて

まるで犬が床に自分の身体の匂いをつけるように、

じんたんを俺に染める。





苦しそうなじんたんに憐れみなんてない。





だってじんたんは俺の所有物だから。





自分のものをどう扱ったって

それは俺だけの勝手でしょ?





腐った思考なのは分かっているけど

仕方ないよ、





俺を好きになってしまったじんたんの、





____腐った運命、なんだから。





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