第80話

1,435
2018/03/26 15:54
《テオくんside》



テオくん
…ねえ、
☆イニ☆
…ん?



いつもより、何故か無口なじんたん。



そんなじんたんの手を、強く握る。


テオくん
…好き、
☆イニ☆
…うん、



ぎこちなく、キスをする。



そしてその後、抱きしめた。



それなのに何で、じんたんは俯いてるの?



__どうして、泣いてるの?


テオくん
…どうしたの、
☆イニ☆
…テオくん、



じんたんは、何か決心をしたような顔だった。


☆イニ☆
____ごめん、さよなら、



頭が真っ白になる。



そしてじんたんが言った。


☆イニ☆
…テオくんに迷惑、かけたくない、



迷惑なんて、かけられてないのに。



だけど



それは言葉にできなかった。



.


テオくん
…じんたんのことが好き…だから、付き合ってほしい、



俺がそう言ってじんたんに告白した日。



じんたんは泣くほど喜んでくれた。



そして、たまに行く、近くの観覧車。



そこでもじんたんは、涙を流した。


☆イニ☆
…夕日、綺麗だね、



そう言いながら。



ねえ、こんなに、こんなにも。



恋が切ないものだって知ったのも
じんたんに出会ってから知ったことなのに。


テオくん
ずっと、そばにいようね、
☆イニ☆
…ずっと、好きでいようね、



その約束は、守れないまま、儚く散った。



一番最初の、じんたんの涙。



それは、俺がじんたんに好きと伝えた日。



そして最後の、じんたんの涙。



『ごめん』『さよなら』



その言葉と、そして
もどかしさと、やるせなさと共に、今、零れた。



じんたんは、何を考えていたんだろう。



そして俺は、なぜ何もやれなかったんだろう。



涙から始まった恋が、また涙で終わる。



たまに乗っていた、観覧車。



夕日が綺麗と、毎回のように言い合った。



今、それを見上げれば、俺の



.



____涙で。



夜空に、滲んでいった。



涙 / GENERATIONS from EXILETRIBE

◎ Arrange by ぴぃち .

プリ小説オーディオドラマ