《テオくんside》
顔をピンク色に染めて
掠れた声で俺のことを呼ぶじんたん。
それは言うまでもなく
酔っていることを表している。
こうなった時のじんたんは本当に可愛い。
だからつい、意地悪をしてしまう。
ちょっと無視すると、口を尖らせた。
お酒が入ったじんたんは
わかりやすいぐらいに血色がよくなる。
普段パッチリと開いた目も
潤んでいる上にトロンとしてきたり。
そう言って拗ねた顔をして
iPhoneを触り始めるじんたん。
可愛い。
そうやって慰めると
すぐふにゃ、と笑顔になる。
コロッと表情が変わるのもじんたんの魅力。
突然目を瞑って口を突き出してきたじんたん。
意外と長いまつげが
伊達メの奥から覗いていて。
すぐに希望を叶えてやると
つまらないからそのままじんたんを見つめる。
すると待ちくたびれたのか
ぱちっと目を開けた。
その隙をついて唇を奪う。
ちょっと長めのキスを終わらせて顔を離すと
びっくりした顔でこちらを見つめていた。
焦っているじんたんは余計可愛い。
そう言ってじんたんを押し倒す。
じんたんは案外簡単に押し倒せるのだ。
もっと腹筋鍛えてもらわないと
他の男に食べられちゃいそうだな。
そんなことを考えながら
じんたんの着ている服を剥がす。
そうじゃなくて、とか言っているけど
じんたんの身体は俺を拒まない。
ふと横に投げられていたある物に目がいく。
俺が手に取ったのは大人のオモチャ。
確かじんたんが誕生日に
つくけんから貰ったものだ。
お酒が入った上に
動揺して、頭が回っていないのか
そんなことを言うじんたん。
やだ、なんて言われたらやりたくなっちゃうの
じんたんが1番分かってるでしょ?
使い方はよく分からないけど
とりあえずスイッチっぽいところを押す。
たちまち、ブブブ、と音を奏で始めた。
初めて手に取った俺は
わ、すげえ、と普通に感心する。
その小刻みに動く玩具を
じんたんの弱そうなところに当てた。
たったちょっと当てただけなのに
こんなに反応するとは思ってなくて。
やばい、面白い。
それを口実に
じんたんの"1番"弱いところに押し付ける。
じんたんの顔を見ると
眉をひそめて、目に涙を溜めていた。
必死に何かを言おうとしているが
なかなか言葉にならないじんたん。
その姿が俺をもっとそそる。
下唇を噛んでいて力を入れすぎたのか
プツ、と下唇から血が溢れてきた。
それを拭き取るように舐める。
口からでも伝わるじんたんの震え。
…やべえ、止まらなくなりそう。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!