第31話

予兆
3,340
2019/10/08 07:32
いつの間にか、また寝てしまったらしい。

目が覚めると白い天井に、
眩しい光が窓から差し込んでいる。

保健室で朝を迎えたのは初めてかもしれない

カーテンを開けると、
リカバリーガールの姿はない。

あなた

まぁ、朝だもんね

ベッドの下にある上履きを履き、まだ誰も居ない校舎を歩き、自分の部屋へ向かった。

*☼*―――――*☼*―――――

時計を見ると、まだ5時半
授業が始まるまで時間がある。
あなた

静かだな

椅子に腰を掛け、窓の外を眺める。

桜もかなり散ってきてしまった。
あなた

次は...夏だっけ

夏は暑い

この前読んだ本に書いてあった。

蝉時雨

海水浴

かき氷

団扇

お祭り

どれも楽しそう。
早く夏を感じてみたい。

そうな事を考えているうちに、
また眠りについてしまった。




【君はこうなる運命】

【君は捨てられたんだ】

【可哀想に...】

【僕が可愛がってあげるね】






誰?またこの声

思い出したら...

不幸になる...

そんな..........



【僕の実験材........】












ミッドナイト
.....!
ミッドナイト
あなた....!!
あなた

んっ...

ミッドナイト
大丈夫?
時計を見ると、7時を指していた。
あなた

...

ミッドナイト
凄いうなされてたけど...
あなた

...そうでしたか?

ミッドナイト
変な夢でも見た?
変な夢...?

なんか夢見てた気はするけど...

覚えてないな...
あなた

いえ...覚えてないです

ミッドナイト
...体調は?
あなた

大丈夫です

ミッドナイト
そう。無理しないでね
ミッドナイト
さぁ、着替えて
ミッドナイト
今日のヒーロー基礎学は特別よ
ミッドナイト先生は、出口に向かう途中こちらを見てウィンクをした。

( 特別? )
あなた

はいっ、ありがとうございます

椅子から立ち上がり、
お辞儀をして先生を見送った。

( なんか、ザワザワする... )

( 頭が...気持ち悪い。 )
あなた

嫌なこと起こらないといいな。

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