相澤先生に体操服に着替えろ!
と言われ、更衣室にいます。
初日ということもあってか、
なかなか気まずい雰囲気
さっきの、ほっぺが可愛い人。
私なんかに話しかけてくるなんて...
ニカッと笑う麗日さん。
可愛い。
私もつられて、笑顔で返事をした。
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『個性把握...テストォ!?』
ソフトボール投げ
立ち幅跳び
50m走
持久走
反復横跳び
上体起こし
長座体前屈
これを中学生の頃からやっているらしい。
しかも、個性使用禁止で。
それを、個性を使ってやってみよう!
ということらしい。
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学校から、追い出されるみたいな感じかな。
みんなの反応からして...
みんなの実力を知りたいテストなのか。
なるほど。
あれ?
相澤先生も『確かに』という顔をした。
...個性把握テストやらせてくれるかな
なんて期待もしている。
そう言われて、
大人しく教室に戻るわけには行かない。
クラスの人の個性とか知りたいし...
私は校舎の物陰から、観察することにした。
*☼*―――――*☼*―――――
早速始まった個性把握テスト。
体育館の方から、
微かに司会の声が聞こえる。
親御さんとか心配しないのかな...と、他人の心配をしながらグラウンドに目をやる。
お、メガネの人と緑の髪の女の子だ。
こう見ると、
いろんな個性の人がいるんだな...
みんな、使いこなしてて凄い。
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私みたいに、
手で触れないとダメな個性とか?
その男の子について考えを巡らせる。
もう一度、グラウンドに目を向けると
爆発の個性の男の子と目が合った。
すごく目つきが悪い
思わず逸らしてしまうほど。
これが第一印象だ。
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これで最後の種目、ソフトボール投げだ。
緑のモジャモジャくんは、
それらしい結果は出ていない。
これが最終種目
このままじゃあの子が
除籍処分になるのは目に見えている。
なぜか、応援をしている私。
なんでだろう...
私は、手を顎に添え考える。
ん...?
...後ろから誰かが近付いてくる気配がする。
*☼*―――――*☼*――――
個性把握テストは特に何も無いので、
ささっといきます!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。