あの人の携帯...ということは、
イーブルからの電話だったりしたのかな...?
溶かして正解かも...いや、不正解?
ズキッ
急に全身に激痛が走る。
( なにこれ...今までこんな痛み... )
痛みに耐えられず、地面に伏せる。
どんどんと視界が歪んでいき、周りの音がラジオから聞こえる雑音のようになっていく。
( 体が...耐えれない...? )
ガシャンッ!!
オールマイトの声が聞こえて
私は気を失った。
*☼*―――――*☼*―――――
麗日side
『あなたちゃん?』
と警察の人は顔を顰めた。
警察の人は近くに居た犬っぽい人に伝言し、その人はプロヒーローの元へ向かい事情を話したように見えた。
その様子を見ていても、あなたちゃんが見つかってないんだな、と感じとれた。
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この日、
USJであなたを見つけることは出来なかった。
唯一見つけられたのは、何かが溶けた跡
そして、何者かの血痕だけだった。
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目が覚めると、また白い天井
保健室とは違う匂い
病院...?
起き上がろうとすると、なにかに繋がれていて上手く起き上がることが出来ない。
視線を下に移すと、両手が固定されていた。
ベッドの横には点滴
窓からは外の街灯が点滅しているのが見える
そう思うと、自然に涙がこぼれおちた。
あんなに優しくしてもらったのに....
私、嫌われちゃったかな。
隠し事ばっかりだし、すぐ迷惑かけるから。
手が固定され、涙を拭うことが出来ないので
こぼれ落ちないように、と天井を見上げた。
....ここは病院じゃない
周りを見渡すと、正面に黒い窓ガラスがある。
......外じゃない?
チカチカ点滅する明かり、これは街灯ではない。
あぁ、思い出した
これは私を実験するための、
実験室だ_______。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。