昼休み
トイレに行くためエクスと一旦離れた
トイレから帰ってきた時
エクスのまわりにクラスの女子がいた
3から4人ほど。
楽しそうに話している
遠くからだったのもあり、
はっきりと会話が聞こえなかった
けど
わかるのは
みんなに優しく自然体ないつものエクス
っていうこと
私は何故だか教室の扉の前で
立ち止まることしか出来なかった
なんか
変な感じ
今までだって
エクスが女子と話しているところなんて沢山見てた
なのに
今日は妙に目につく。
1人の女子が笑いながら言う
軽く流してる
慣れてる感じが否めなかった
私はその空気を見て
今更気づく
エクスって
普通にモテるんだ
背高いし、
顔もかっこいいし、
みんなに優しいし
明るいし、
誰とでも話せるし。
幼馴染すぎて全然意識していなかった
だってエクスは"エクス"だったから。
小さい頃から一緒にいて、くだらないことで笑って
ゲームして、
コンビニ行って
家でゴロゴロし合える存在
だから
"かっこいい男"として見たことはなかった
でも、今
女子たちの中にいるエクスは、
なんか知らない人みたいだった
ドア付近で固まっていたが、
名前を呼ばれてハッとした
エクスは普通に笑う
その笑顔に少しだけ心がざわつく。
自分も席に戻る。
エクスはまだ女子たちと話している
こんなに席が近いのに、
と感じた
私はなんとなくペンをいじる
女子と話すくらい普通。
なのになんでか落ちつかない
エクスがふとこっちを見る
エクスは少しだけ首を傾げる
でもすぐにさっきの女子に話しかけられて
またそっちを向く。
その瞬間
胸の奥が痛んだ。
気のせいなんかじゃなくて、はっきりと。
上手く言葉にできない
ただ、その光景が私にとって嫌だった
だけど何が理由なのかまだわからない
帰り道、エクスは隣を歩いている
いつも通り。
いつもの距離
だけど昼の光景が頭から離れない。
女子に囲まれて笑ってたエクス。
"男"として見られているエクス
ふと横を見る
……ほんとに今更だ
こんなのもっと前からわかってたはずなのに
さっきからずっと気になってしょうがない。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。