ミクは俺をギロっと睨む。
俺は言われるがままにパソコンに向かってソフトを立ち上げる準備をする。
ミクは俺のおでこを人差し指でつつく。
ミクの声が急に超超高くなる。
俺が呟くと、ミクは大きく目を見開く。
…
…
…もう何時間経過した?
俺の歌詞(ポエム?)は未完成のまま…
メロディーを入れることすらできてない…
ミクに言われた台詞を頭の中で辿っていく。
…何でもいい………が1番困るんだよなぁ。
…いや、ひとつだけある。
俺が今、国民が聴いてくれる云々に伝えたい事…
それは…俺の家に住んでいるミクの事だ!!!
俺は今までにないような速度でパソコンを弄る。
俺の行動にミクはくいっと首を傾げた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!