希空:え、、、?ち、、違い、ますよね?!先生と棘くんは恋しちゃダメでしょ?!
春香:うん、分かってる。今は、絶対に何もしないし、手を出したりしない。希空ちゃんが棘くんにアタックするのは全然良いし、嫉妬は少ししちゃうかもしれないけど、止めないよ。私と棘くんは3歳差もあるんだし、棘くんが成長したらそれと同時に私も歳をとって老いていく。年齢的には希空ちゃんの方が合ってるとも思うんだ。だから、全部は希空ちゃん次第だよ。
希空:恋愛に、年齢なんて、、、
春香:うん、関係ない。けど、実際今は関係上私は棘くんに何も出来ない。希空ちゃんにとって、今がチャンスだと思う。後2年以上残ってる。希空ちゃんが棘くんを好きなら、今、やらなきゃ。
希空:、、、はは、そうですよね。春香先生は愛されてますもん。余裕ですよね。
春香:えっ?!あ、その、そういうわけで言ったわけじゃ、、、
希空:もう良いです。私、諦めます。
春香:え、、、?
希空:小さい頃にお父さんは死んで、お母さんも失った。誰かに縋りたかった。その「誰か」は誰でも良かったんだと思うんです。
春香:希空ちゃん、、、?
希空:「あのとき」、棘くんに出会っていたから。棘くんが丁度、優しい人だったから。だから私は棘くんに縋った。「あのとき」、私には棘くんしかいなかった。たまたま棘くんが良い人だったから私は棘くんに依存してるんです。そんなの、、棘くんの気持ち考えたらダメ、ですよね!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。