第16話

名前を決めましょう
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2021/10/09 22:48



「まず、案内人には本名もありますが、」
「動物をモチーフにした名前が必要になります」
『ハトさんみたいな??』
「そうですそうです」
『誰に決めてもらうの??』
「それは、師匠です」
『師匠??』
「はい」

師匠??私の師匠って誰だ??

「まあ、あなたの師匠は私なので、私がつけますね」
『え、ハトさんなの?!変なのつけないでよ?!』
「変なのじゃないですよぉ!!」
「私のネーミングセンスはピカイチなんで安心してください」
『ハトさんが言うから安心出来ないのよ』
「(* ’ᾥ’ *)」

考えてる時の顔、仮面外してみて欲しいな
絶対面白い顔してる

「あ」
「クジャク……なんてどうでしょう??」
『クジャク??』
『どうして??』
「藍華さんは髪も目も青いですし、とても綺麗な顔立ち、そしてクジャクのような華やかさもありますので、ピッタリかと」
『へえ』
「どうです??お気に召しました??」
『そうね、珍しく気に入ったわ』
「わぁい!!」
「じゃあ仮面を作って貰いましょう!!」
『そんなサクサク行くもんなのね!!』
「サクサクっと行きましょう!!」

〜〜〜

あっという間に仮面が完成した
いや、もう凄いのなんの
マスカレードマスクっつーかなんつーか
派手すぎひん??

『いやぁ……目立つね』
「そうですか??」
『こんなに羽根付いてたら目立つわ』
「んー……少し取って貰えます??」
職人「あいよ」
シュシュシュ
職人「マスク工房、見てていいよ」
『ありがとうございます』

今までのマスクとか、気に入ったマスクとかが展示されているらしい
本物と似たような素材を使ってるから肌触りが凄いんだとか
マスク職人さんのマスクも凄い
おそらくカラスがモチーフにされてて、漆黒の土台に綺麗な宝石が散りばめられている
まさに、マスク職人って感じだなぁ

職人「こんな感じでどうだい??」

さっきよりはまあ、羽根は少なくなったけど……

「ぜひ着けてみてくださいよぉ!!」
『うっさい』
「ひどぉい!!」
『着け方って……』
職人「普通にメガネかけるみたいにすればいいんだよ」
『スチャ』
「おぉ…」
『なによ』
職人「ほら、鏡で見てみな」
『ジー』
『すごい……』
職人「フフン…だろう??」

手に取った時よりも派手か??と聞かれたらそこまで派手ではない
むしろ丁度いいぐらいの輝きを保っている

仮面から見える世界は不思議と私をゾクゾクさせた

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