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第7話

着せ替え人形か!?
ここから一番近いショッピングセンターは、車で三十分ほどかかる。


田舎とは、そういうものだ。


日が暮れないうちにバスで行って帰ってこようと、支度を済ませ、家の外に出た。
あなた

えっ


門のところに、なぜか幼馴染みたちがいる。


連絡は来ていないはずだとスマホを見ても、やっぱり何もない。
あなた

どうしたの? みんな揃って

葛葉 白夜
葛葉 白夜
驚かせてごめん。
先に連絡しようかとも思ったんだけど……

白夜くんが、他の三人の視線を気にしながら遠慮がちに言った。
あなた

そうなんだ。
みんな私に用があったの?

廣内 渉
廣内 渉
海に行くなら必要なものを買おうと思ってな。
あなたも、せっかくだし一緒に買った方が効率いいだろ
あなた

あ、助かる!
三人も、渉兄ちゃんと一緒に行くの?


私の問いに、白夜くんをはじめ、惟月先輩も聖くんもなんだか不満そうだ。
大峰 惟月
大峰 惟月
買い物くらい、ついでに連れて行ってやろうと思って……
宝来 聖
宝来 聖
惟月にぃはほんと素直じゃないよね。
一緒に行きたいって言えばいいのに
大峰 惟月
大峰 惟月
ばっ……違うから!
宝来 聖
宝来 聖
ねー、あなた。
僕と一緒に買い物行こ?
あなた

……ん?
みんなで行くんじゃないの?


話が掴めず、首を傾げる。


渉兄ちゃんが、くくっと喉を鳴らして笑った。
廣内 渉
廣内 渉
ちげーよ。
全員抜け駆けしてあなたと買い物に行こうと企んだら、ここでバッタリ遭遇したってこと
あなた

あっ……な、なるほど


兄が夏のイベント表を作ったのは、正解だったかもしれない。


何もなければ、みんな私に自分を選んでもらおうと必死になるわけだ。
あなた

(花婿候補だって分かった途端に、か……)


それほどまでに、彼らあやかしにとって私を花嫁として迎え入れることは重要なのだろう。


聖くんの「そうでなくてもプロポーズしていた」という言葉も、お世辞だったのかもしれない。
あなた

あはは……。
でも、この状況でひとりを選ぶなんてできないし、みんなで行こうよ。
ねっ?


精一杯の笑顔を浮かべて言うと、全員が渋い顔で頷いた。


花嫁としてだけれど、彼らにとって私は大切な相手になるのだろうか。


必要とされること自体は、単純に嬉しかった。



***



比較的交通量の多い隣の街まで、渉兄ちゃんの車で移動した。


そして、大型ショッピングセンター内のスポーツ用品店へ。


夏休みらしく、水着コーナーも田舎なりに賑わっている。
あなた

…………


そんな中、全身鏡の前で私は着せ替え人形になっていた。
あなた

あの……自分でも色々見たいんだけど……


四人が気になった水着を代わる代わるに持ってくるせいで、全く身動きがとれない。


周囲の客からもチラチラと見られているのに、彼らは全く気にしていないようだ。
葛葉 白夜
葛葉 白夜
絶対、この白いワンピースタイプがいい

白夜くんは清楚な水着が好きなようで、珍しく譲らない。


ここまで粘る彼は、初めて見た。
廣内 渉
廣内 渉
去年までも無難なワンピースだっただろ?
だから思い切ってビキニは?
大峰 惟月
大峰 惟月
は~!? このスケベ!
男の欲望全開過ぎるでしょ!
この子にはオフショルが似合うから

真剣に布面積の小さいビキニしか持ってこない渉兄ちゃんと、それをいさめてお洒落なものを勧める惟月先輩。
宝来 聖
宝来 聖
ねえ、これは~?
モノキニって書いてあった~

聖くんは目をキラキラさせながら、ちょっと変わった形の水着を見つけてくる。
あなた

(つ、疲れる……!)


さすがに全部試着するわけにもいかないので、気になった一着に決めることにした。


【第8話へ続く】