第13話

13
172
2020/07/10 12:27
廉side
優太が帰ったあとの俺はほっとしていた
いや、おかしいやろ、俺
なんでこんな焦ってるん?自分から言ったんやろ、あなたのこと頼むって
別に今焦ることやないし…
でもやっぱ…!
脳内はグルグルと同じような言葉が行き交っていて
廉「意味わからんて…」
あなたが風呂に入ってる間、頭を抱えていた
いつの間にかあなたは部屋に来ていたみたいで
あなた「廉?どした、頭痛い?」
廉「んぁ、大丈夫や(笑)」
あなた「考え事?廉らしくないなぁ(笑)」
廉「なんや、俺考え事したらあかんの(笑)?」
あなた「いや?前はそんな考え事してなかったような気がしたからさ。」
廉「…確かになぁ(笑)なんかもう俺疲れたわ、寝る」
あなた「あっ、待って、私も寝る!」
バタバタして布団に入り込むあなた
昔から変わらんのは、俺の方に体を向けてるところ
廉「ふっ(笑)」
あなた「なんなのもう(笑)ふっじゃないからね?!」
廉「昔から変わらんなあなたは」
あなた「何が?」
廉「俺の方向いて寝るとこ。」
あなた「そーなの?知らなかった!」
廉「もー、うるさいわぁ、静かに寝よ?」
そんなことをつぶやく頃には寝ていたあなた
どんだけ寝るの早いねん(笑)
はぁ、やっぱ
優太に任せるのも…
俺が消えるのも…
廉「全部、いやや(泣)」
あなたを起こさないように、声を押し殺して泣いた
それでも、あなたは気づいてしまう
翌朝
あなた「廉、昨日なんか泣いてなかった?」
廉「泣いてへんわ」
あなた「あ、そお?じゃあ夢かな?なんかあったら言ってよね!」
廉「おん」
言えるわけないやろ、優太に任せることにしたとか
俺が消えることとか
あなたに秘密にしていることばかりで申し訳ない
俺の心はもうズタボロ

プリ小説オーディオドラマ