「真兄!勝手にいかないで!って、あなたねぇ!!」
「!!?エマ…!!」
数ヵ月ぶりに会った可愛い妹
飛び込んできたエマをギューッと抱き締める。
「あなたねぇ、久しぶり~」
「エマも元気してた?」
「エマはいつも元気だから!」
「ねぇ、エマ」
「ん?」
「今、誰が来てるの?」
顔をあげたエマは「へへ、バレてる?」言いながら笑った。
いやいや、バレてますよ。
真一郎と臣くんたち、エマだけなわけないよね??
「みんな来てるよ~。東卍も天竺も!」
エマの言葉に、部員さんたちがざわりとどよめく。そりゃあ、黒龍に東卍、天竺は関東トップ3みたいなもんだからなぁ…
「マジか………まだ、練習終わってないんだけど」
「あなたちゃん」
「あ、すみません!今すぐ追い返すんで…「会ってみたい!!」へ…」
「私たちも会ってみたいからさ、全然良いよ!!」
何でマネさんたちそんな強いの……??
「ほら!良いでしょ!あなたねぇ」
「でも監督が…「まぁ、いいんじゃないか?久しぶりに会ったんだろう?」えぇ……」
音駒の監督さんがそう言ってくれて、他の監督コーチもうんうんと頷いている。なにこの寛容さ………
「ほんとにいいんですか??」
そう聞くとマネさんたちは笑いながら大きく頷いて、監督コーチもうなずき、部員さんたちも「いいよ~」と言ってくれる。
感動だわ……
「じゃあ………」
「やった!マイキーとにぃ!!いいって~!!」
エマちゃん……すごい食いつくじゃん……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。