生川高校と森然高校は、予定通りお昼で帰ってしまった。
だから、今日残るのは烏野と音駒、梟谷の3校のみ。
せっかく仲良くなったマネさんたちが帰っちゃうのは寂しかったけど、また夏休みの合宿で会えるし。
「どうしよっか。夜ご飯」
「食堂借りて、うちらで何か作ろっか」
「そうしよ!」
「これだけ人数いれば何とかなるし!」
急にもう一晩することになったため、夜ご飯の準備ができないとのこと。まぁ、こんだけの人数がいるから材料とか半端ないし。こっちが無理言ってるんだもん、しょうがないよね。
てなわけで、マネの5人で作ることに。
「あ、それなら。助っ人が……」
ぐいぐいと二人の腕を引っ張る。
「東卍のおかんと天竺のおかん。料理の腕は私が保証します!」
東卍のおかん=隆
天竺のおかん=竜くん
ちなみに、天竺のおかんは鶴蝶でもある
「でも悪いよ……」
「いや、あいつらめっちゃ食うんで。それくらいはしますよ」
「マジ、ココとかなめたらヤバイから」
「うちとヒナも手伝うよ~」
最初は渋ってたマネさんたちだったけど、まぁあれだけの人数分を5人だけで作るのは難しいしね…ということで、納得してくれた。
「三ツ谷くんも灰谷くんも手際いいね!?」
スタタタ…と玉ねぎや人参を刻んでいく隆と竜くんを見て、かおり先輩が目を見開きながら、口も半開き。
「料理は基本俺がしてるんで」
「兄貴が作れって言うから。しかも好き嫌い多いし」
「あははっ、蘭くんはお子様味覚だから!」
「それなら、マイキーもだろ」
「だったら、真兄も」
お子様ばっかじゃん……
「不良ってさ、もっと怖いものだと思ってたけど。あなたちゃんとか、他の子達見てたらそうでもなのかもな~」
「いやーどうでしょ。東卍とか天竺とか、黒龍は下の躾ちゃんとしてるんですけど。他のところはね?」
「最近はあんまいないけどな」
「あれだろ。チームに入ってねぇ奴が面倒くさいんだよな」
「そうそう。だから、うちらが優しいんだよね?」
「いや、あなたはマジ優しくねぇから」
「こいつ味方で良かったって何回思ったか」
「は??」
「「何でもないです」」
隆も竜くんも失礼な
別になにもしてないし
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。