第17話

さて、どうするか…
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2021/09/28 04:27
「あなたちゃん……?」


恐る恐る話しかけてきた仁花ちゃんににかりと笑い返す。


「あぁ、ごめんね。てか、別に待っててくれなくても良かったんですよ」

「いやいや、流石に女子一人を置いていけねぇべ」
「そうっすよ!」


その″~べ″ってのは方言かな??

いいな、東京はそういうのないからちょっと憧れる

ここの人です!!って感じがあって何かいいよね!!わからない?!


「今の兄妹?」


「そうですね。うち五人兄妹なんですよ。兄が二人と弟一人と妹一人の」


「へー…あなたって大家族だな!」


日向よ
なぜそんなにキラキラしている

さすが陽キャ


なんか、見てるだけで疲れる陽キャ




「てか、あなたって本当に元ヤンなんだな~」


田中先輩がなぜか感心したようにうなずいてくる。

なぜだ


「え?言ったじゃないですか」


「いや、格好だけのそれかと思ってさ」
「でも、ガチで口悪いのな」


「あれはあいつにだけなんで。普段はちゃんとしてますよ。敬語だって使ってますし」



「もしかして、あれ?暴走族的なやつに入ってたりした?」


「あぁ、してますね」


「あれ?現在進行形?」



「あ?現在進行形って何だ……」
「影山は黙ってような」



菅原先輩、目敏いな……
嘘つきたくないから、こう言ったけど。さらっと聞き流してくれると思ったのに。

しょうがない


「一応、まだ所属にはなってるんです。まぁ、ここでは喧嘩するつもりないですし、大人しくしますけどね」


「へー……喧嘩強い?」


「自分でいうのもあれですけど、強いですよ。男しかいない暴走族でNo.3になるくらいには」


「レディースとかじゃないんだな」


「弟がトップだし、上の連中も知り合いばっかなんで気楽だったんです」


菅原先輩、めっちゃくいつくな。

不良に憧れるタイプ?いや、でも見るからに爽やかボーイだけど。


「マジで問題起こす気はないですよ?ここでは名前知られてる訳じゃないし。変に絡んでくる奴も無視する予定なので」


「ははっ、別に退部になんかしねぇべ~」


「いやいや、それはどうなんです?私が不良ばったばった倒してたらどうするんですか」


「しないんだろ~?」


「しませんけど」



なら全然大丈夫だろ。な、大地~?と爽やか~に笑う菅原先輩。この人、大物かもしれない。



「変なのに絡まれたら言ってください。バレないように殺るんで」


「″やる″の漢字違ったろ、今」


「えー?そんなことないですよー」



澤村先輩もめざと!!

てか、一番私たちと同類っぽい東峰先輩が一番ビビってるんですけど。どうしてだ。



その後

日向にはかっけぇから喧嘩を教えろ!とまた意味のわからないことを言われ、影山には現在進行形とは何かと聞かれ、月島には日向とセットでチビであることを馬鹿にされ……「てかチビじゃねぇし!!」、山口は一生懸命月島を止めようと努力した。仁花ちゃんはほわーっと変な顔をしていた。
 

日向はバレーの練習をなさい
影山くん、それは昼に教えました



自由人多いな……


でも、このわちゃわちゃ感は東卍のあいつらと似ている気がしなくもなくもない

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