第67話

救った人 乾赤音ver
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2021/10/05 00:16





「君が見つけたの?」

たぶん私と同じくらいの小学生の男の子が警察を呼んでくれて、しばらくしたらサイレンが聞こえた。優しげな警察官に第一発見者?ということもあり、詳しく話を聞かれた。
自分が見たまま伝えて、


「あ、写真……」


撮っていた写真も警察官に見せる。
その写真があったからか、犯人はそれから数日後に捕まった。


火傷をした手を見た若い警察官が、病院まで連れていってくれて、そこでちゃんとした処置を行ってもらう。




うん……後悔するくらい痛かった…泣きそう




警察官から連絡をもらった真一郎が、まぁ慌てて真っ青な顔で病院に駆け込んできた。看護師さんに怒られてた。


その後に、さっきの女の人と両親らしき人が来て、それはまぁ感謝された。「病院代はこちらで払います」と言われたけど、真一郎は断っていた。壁も結構燃えてたらしいから、それを直すのに使ってくださいって。



そのときの私、すごい眠かったせいもあってか、ふらふらでほとんど覚えてない。


もう一人いたらしい男の子には会えなくて、赤音さん…というらしい。人にもそれきりほとんど会わなかった。

こっちが小学生だってこともあったし、そもそも家が遠いからすれ違うこともない。












まさか、それが数年後に再開するなんて思わないよね。

あの家はイヌピーの家で、赤音さんはココの想い人だったらしい。


ココもイヌピーもまだあのときの少女が私だと気づいていない。




あのときは髪長かったし、顔をあんまり見られてないだろうし。


ちょっと恥ずかしいから一生気づかなくていいや。





てかね。

今思えば当時の私、すごいなって




たしかその時、警察ドラマとかにハマってたんだよね。だから、犯人の写真とか撮ってたんだと思う。


いやほんと、すごいな







ちなみに。

火傷は結構ひどかったらく、しばらく痛み止めを飲んで生活した。しかも利き腕だったから、真一郎の世話焼きがしつこかったのは覚えてる

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