side 引き続きntm
十数年前、とある男が若い夫婦を刺殺した事件があった。その夫婦にはまだ1歳になる子供がいて、加害者の男にも妻と5歳になる子供がいた。
言わずもがな、被害者の子供はあなたで加害者の子供は俺。罪の意識から俺はずっとあなたのそばにいて成長を見てきた。
俺のとこには母親はいなかった。俺が生まれた時に亡くなってしまったらしい。それを俺のせいにして虐待を受けてた。
父親が捕まったことで俺の親戚は俺を煙たがった。誰も俺を引き取ろうとはしなかった。だけど、あなたの母方のじいさん、ばあさんに一緒に引き取られた。
ばあさんたちは俺は何も悪くないと言ってくれてはいたが、俺があの日家にいなかったからクソの矛先があなたの両親に向いた。
それをあなたに言うつもりは無く、墓まで持っていくつもりだ。嫌われたくないから。罪悪感からそばにいたが、いつからかあなたを妹のように思っていたから。
嫌われたくないよね?と耳元で地声からは想像もつかないような低い声で囁かれる。それは悪魔の囁きのようにも聞こえた。
俺はあなたに嫌われたくない一心で首を縦に振った。
顔を上げるといつの間にか彼らはまた縮んでいた。逃げるように下に行けばあなたがお昼ご飯を作っていた
嘘だ。本当は逃げてきただけ。服のポケットに入っている携帯からは通知を知らせるバイブレーションがなっている。 チラリとそれを見ると「共犯だから」「余計なことはしないでね」「この場所に行って」と次々とメッセージが送られてきて上書きされている。
ごめん、あなた。
あなたには怪しまれなくてよかったと思いつつ玄関へ向かうと階段の途中からアイツらと目が合う。アイツらは不気味に笑って俺を見送った。
そして私は早くことを済ませようと早足で指定された場所に向かうのだった。
_______________________
姫が急いで帰って行くと今度は志麻くんと千尋君が部屋に入ってきた。みんなを呼んでと頼むとすぐに呼んできてくれる。
お昼を済ませて彼らはお昼寝を始めてしまった。姫に遊んでもらえてはしゃぎすぎたのだろう。ぐっすりだ。
私は家にいてもできる仕事を探すことにした。結構意外とあるもんで、見てるだけでも楽しく、時間はどんどん過ぎていった。
今日で彼らを拾って1週間が経つが、お風呂に入ると真冬君は相変わらずおっぱいを強請ってくる。最初は何も感じなかったが最近は少し変な感覚が強くなってきていた。
それ以外は特に進展はなく、彼らを先に上がらせて少し長く湯船に浸かる。
毎日真冬くんに吸いつかれた乳首は指でなぞるだけで簡単にぷっくりとたちあがる。少しの刺激でも変な感覚になってしまうようになった。
そろそろ上がろうと思いタオルを取って体を拭いているとリビングの方からうわぁ!と渉君たちが驚く声が聞こえた。何かあったのか心配になりタオルを体にまきつけて走っていくと全裸になった真冬さんと知らない5人の男の人
青年の姿の真冬さんには慣れない。まだ1度しか見た事がないから当たり前だとは思うが。私も服を着るために脱衣所に戻る。着替え終わってリビングに行く頃には6人全員服を着て座っていた
青年姿の彼らとはやはり緊張してしまう。1度青年に戻った真冬さんに話を聞く限りでは幼児に戻った際は記憶はまた抜け落ちるという。抜け落ちると言うよりかは、記憶も退化するということだろうか
それはつまり、真冬さんがおっぱいを強請っていたという記憶はあるらしく、2人して顔を赤くしてしまう
トントンとスムーズに進む引越しの話になるようになれと思い遠い目をする。すると千尋さんが私がいつも使ってるマグカップを差し出してくれる
冷たく作られたそれはお風呂であったまった体にちょうどよく心地良かった。
突然叫び出して何を言うかと思えば、真冬さんは敬語をやめろと言い出したのであった。
夜はまだまだながくなりそうだなぁ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。