誅side
今日がなーくんの退院の日だ
なーくんがいてくれて良かった
母が亡くなって俺はなんで生きているんだろうと思っていた。
母は、俺が生きている意味を教えてくれた
生きているだけで誰かを幸せにすることが出来る事を教えてもらった
でも、その母が居なくなってなーくんは自分よりも俺たちを優先して
莉人は、ショックで何日も立ち直れなくて
父は、俺たちが進みたい道を閉ざし
なんで生きてんだ
俺は幸せなんかに出来ない
そう思っていた
でも、なーくんが支えてくれた
悲しい時も、寂しい時も、悔しい時も、苦しい時も
いつもそばにいてくれた
だからつぎは俺が誰かのそばにいる
瑠雨くんを僕は支える……ずっとずっと
この人の為に生きてみせる
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莉人side
俺は里見くんに今日告白する…
初めてこんなに人を好きになった
この人の1番でありたい
この人の中の大きい存在でありたい
幸せにしたい
これからもずっと抱きしめて欲しい
笑顔を見せて欲しい
ずっと……ずっと……
君に恋をさせて欲しい
優しいこの人が
優しい手つきで
優しい瞳で
優しい声で
俺の中で大きな存在になっていく
君のおかげで今の俺がいる
君が大好きだ
どんなに離れようとしても俺は君を離さない
君は俺だけを見ていて欲しい
その瞳に俺だけをうつしていて欲しい
好きで、好きで、心が破裂しそうだ。
この時が止まればいいのに
幸せだ
その真っ直ぐな瞳は俺だけをうつしていて
吸い込まれそうで
君は、俺だけのもの……
好きが溢れる……
君は俺の中の光だ
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!