第16話

fifteen
4,236
2019/11/28 11:58
誅side
俺が好きと伝えて1ヶ月

俺はまだ瑠雨くんに本気で好きになって貰えてない

いつもからかってきてその度に俺の瑠雨君への好きが高まっていく

こんなにもドキドキしていて苦しいくて瑠雨くんが大好きなのに

瑠雨くんには伝わらない

いつも優しく返されて終わり

俺……遊ばれているの?

瑠雨くんに限ってそんな…………




俺は、瑠雨くんを信じている…
















けど、信じられなくなってしまいそうで怖い
誅
ねぇ瑠雨くん?
今僕は瑠雨くんに勉強を教えて貰っている
瑠雨
瑠雨
なんですか?
いつもは勉強に集中してと言ってくるのに

ちゃんと僕の話を聞いてくれる

そういう所も、素敵だと思う
誅
好きだよ?
瑠雨
瑠雨
知ってます
誅
好きなんだよ?
瑠雨
瑠雨
だから、知ってますって
誅
大好きなんだよ?
瑠雨
瑠雨
はぁ……知ってますってば
こんなに好きって言っているのに

瑠雨くんは普通

伝わってもいない


やっぱ僕で遊んでい……












ダメだ……

そんなふうに思っちゃダメなんだ
誅
好きなのに……
伝わらない僕の好きを伝えるには

ずっと好きって言わないといけないの?


伝えていたら好きって返ってくると思う自分がいて馬鹿みたい


でも、可能性を信じたい自分がいる



好きなんだ……とてつもなく
瑠雨
瑠雨
……ころちゃん?
誅
好き…………グス
誅
好きで……好きで
誅
大好きなのに
どうして僕の声は

君の心に届かないの?
瑠雨
瑠雨
ころちゃん?
誅
どうして……
瑠雨
瑠雨
ころちゃん……?
誅
どうしてなんだ……!
ガタン




僕は椅子から勢いよくたった


瑠雨くんは驚いて僕を見ている




どうしてなんだ?
誅
どうして僕の気持ちは瑠雨くんの心に届かないの!
誅
こんなに大好きで……好きすぎて毎日苦しいのに……
瑠雨
瑠雨
ころちゃん……ごめんなさい
なんで?

なんで謝るの?

僕を遊んでいたから?

どうして謝るの?
誅
ちょっと頭冷やしてくる
タッタッタッタッタッタッ



僕は部屋から飛び出した

後ろから瑠雨くんが何かを叫んでいるが

今の僕には何も伝わらない











僕はこの時、家出をした

人生で初めての




荷物も何も無い……

僕は従兄弟の家に行くことにした
……………………
………………
…………
……
ピーンポーンピーンポーン
康太
康太
はい…………って誅!?
こいつは康太

僕より年下で高校生

小さい頃から仲がいい

真由美さん
真由美さん
あら、どうしたの!ころちゃん!
この人は真由美さん

康太の母で優しい

聖母って感じ
誅
しばらく泊めて貰えませんか……
真由美さん
真由美さん
………………分かったわ

家には伝えておく誘拐なんて思われちゃったりしたら大変でしょ?
誅
ありがとうございます……
康太
康太
なんにも荷物ないなら俺の貸してあげる
真由美さん
真由美さん
今、父が出張でしばらく居ないから
父の部屋を使うといいわ
誅
はい…
誅
急にすみません
真由美さん
真由美さん
理由は言わなくていいわ
あの家だもんね
康太
康太
父が怖いとか、執事が変な人とかだろ?
瑠雨くんが変な人……

腹黒いしある意味当たっているかも
誅
お邪魔します
………………


気づけばもう6時

もう外は真っ暗だ
真由美さん
真由美さん
ご飯出来たわよ
誅
手伝えなくてすみません
真由美さん
真由美さん
いいのよお客様なんだし
康太
康太
いっただきまーす
真由美さん
真由美さん
こら、手を洗って
康太
康太
いいじゃん別に
僕も母が居たらこんな風に賑やかに食事出来たかな……

憧れるな
……………………
康太
康太
誅〜一緒に寝よーぜー
誅
狭いじゃん
康太
康太
いいじゃん
誅
はぁ分かったよ
全く変わらない

小さい頃から僕に懐いてきた

ちっとも変わらない

…………僕も



……………………
康太
康太
なぁ昔のこと覚えてる?
誅
昔ってどこまでが昔なんだよ
康太
康太
確かにな‪w
誅
で昔のことって?
康太
康太
覚えてないか……
誅
何が?
康太
康太
誅……お前さ昔……
誅
ん?
康太
康太
俺と結婚するって言っただろ?
誅
………へ?
何を言っているんだ康太は……?

結婚だなんて……あれ

いつだっけ








思い出した……康太は









僕の初恋の人なんだ






だからって今は違う

僕が好きなのは……好きなのは


瑠雨くんなんだから……
誅
そんなの思い出して何?
康太
康太
言っとくけど結婚したいって言ったのはそっちだからな
誅
けど今は違う
康太
康太
……………………
誅
康太?
康太
康太
俺は、お前が好きだ
…………ん?
誅
…………俺ソファーで寝る
俺はベッドからでた
康太
康太
待てよ誅!
康太が俺の腕をつかむ
誅
俺、今、好きな人いるから
タッタッタッ
康太
康太
誅!
俺は部屋を出てソファーに寝転がった

人の家だけど……



俺は瑠雨くんが好きなんだ

ごめん康太気持ちに答えれないや
……………………………………
mano
mano
fifteen終わりです

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