誅side
僕は、何をしてもダメな子だった。
何をしても父に振り向いてもられず、期待もされていない。
父に褒められたことは1度もない。
まともに喋ったことも無い。
でも、母は違った。
僕を1人の人として見てくれた。
僕のいい所を、知っていて理解してくれる。
幸せだった。
でも、母が居なくなったあの日から僕の何かが壊れた。
この人は瑠雨だ。
あった時から執事で年下なのに生意気。
でも、たまに見せるかっこよさと優しさにひかれた。
………………ひかれた?
僕瑠雨くんのこと好き………………?
ま、まさか…………そんな事ない……だって僕女の子が好きだし…………
瑠雨くんがおでこを触ってきた。
おでこが熱い…………
心臓の音がうるさい。
瑠雨くんに聞かれたらどうしようって思っている僕はおかしい。
一緒にいると……って……
勘違いしちゃうじゃん。
でも、瑠雨くんは僕を見てくれる。
毎朝起こしてくれるのも、それが仕事だからかもしれないけど
僕のことを見てくれている気がして、
きっと僕はこの人に………………
恋をする。
顔が好き。声が好き。何もかもが好きだ。
これが本当の恋なんだ。
告白っぽい宣言をした僕は、みんなのいるリビングに行く。
瑠雨くんが
と、言っているのにも気づかずに
……………………………………
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。