私とカリム先輩は魔法の
絨毯で誰もいない静かな夜空を散歩中。
ちょっとしたデートみたいで
少しワクワクしています。
昼間は太陽が照りつけ、
歩く足にまとわりつくような軽く重い砂。
そんな砂漠が夜中になると姿を変える。
絨毯の移動で起こる風も
あわさって少し肌寒い。
足を掴むうざったい砂も
ずっと下の方にある。
(少し高すぎて下が見れない…
っていうのは内緒ね?)
カリム先輩に寄り添っていると、
空気は冷たいはずなのに
不思議と心は温かい。
重い砂もカリム先輩となら少しも重くない。
あぁこのまま私の中にある
重い足かせも取れてしまえばいいのに…
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。