喧嘩しちゃった。
あんな事、言うつもりなかった。
「ごめんね」
一言言えばよかった、
言えれば、何事もなかった。
なのに…言えなかった…
健に言われたとうり、
私が、臆病だから…言えなかった。
仲直りしたい…
バカな事して、笑い合いたい…
だけど、言えなかった…
すごく、悔しかったから…
健に言われたことが全部当たってて
自分がダメな奴だって…
思い知らされて…
誤魔化してた思いを、丸裸にされて
悔しかった…
剛との事だってそう、
両思いになれなかったのは
莉緒がバラしたせい
そう、言い聞かせてた。
だって、バカみたいじゃん!
告白もせずに諦めて、相手に振られて
振らたって受け止められなかった…
恥ずかしくて、悲しくて、悔しくて。
だから…
自分のせいだと思いたくなかった。
なのに、
現実を見させられた…
私だって、わかってた!
剛との事は、全部自分のせいだって
でも…
言葉にして言ってほしくなかった。
負けを認めたくなかった…
ごめんね…?健…
全部、全部…私がいけないの。
だから、許してくれる…?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。