第18話

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2021/04/19 21:00





席に戻るとチェヨンとモモがジト目でこちらを見てくる





あなた

え、何その目

チェヨン
チェヨン
誰と話してきたんですか
モモ
モモ
どうせミナ先生やろ?ん?
あなた

ミナ先生だよ

モモ
モモ
おろ、やけに素直やん
あなた

隠さないといけないような会話じゃないし

チェヨン
チェヨン
用件は?なんだったんですか?
あなた

また今度話したいって

チェヨン
チェヨン
なんでですか?
あなた

いや〜...そこまでは教えてくれなかったな

チェヨン
チェヨン
絶対告白じゃないですか!
あなた

いやそんなことないでしょ笑

モモ
モモ
いや、分からんで?
意外と大胆そうやもん
あなた

考え過ぎ笑笑






その後もミナ先生がなぜ話したいと言い出したのかという議論を繰り広げていると









喋っていなかったサナが口を開く





サナ
サナ
サナ、そろそろ帰るな?暗くなってきたし
モモ
モモ
あ〜、確かに。もうこんな暗くなるんやなぁ
チェヨン
チェヨン
私達も帰りましょうか。
明日も学校ですし
あなた

そうだね
モモとチェヨンは帰り道一緒?

チェヨン
チェヨン
はい
モモ
モモ
お隣さんなんやで!
あなた

それなら安心だ笑
じゃあ、サナは私と一緒に帰ろっか

サナ
サナ
ふぇ?




どこか落ち込んでいる様子のサナの腕を引いて店を出る








店先でモモチェヨンとまた明日な!と別れると






サナ
サナ
なぁ、あなたの家、こっちやないやろ?
あなた

まぁね

サナ
サナ
なんで一緒に帰ってくれるん?
あなた

サナ一人だと怖いもん
知らん人について行きそう

サナ
サナ
そんなガキ扱いせんとってや笑
あなた

ついてかなくても連れてかれたら困るでしょ?笑

サナ
サナ
...サナのこと守ってくれてるん?
あなた

ま〜、そういうことになる?

サナ
サナ
...嬉しいけど、そういうんは好きな子にしてあげてや
あなた

私サナのこと好きだよ?

サナ
サナ
っ...!?






一瞬大きな目をより大きくさせてこちらを見たサナだったが









私の顔を見てなにかに納得した様子でまた下を向く





サナ
サナ
そういう好きやないよ...
あなた

どういうこと?笑

サナ
サナ
な、なんでもあらへん!はよ帰ろ!





腕を引いていた私が腕を引かれている









どういうことだ。









落ち込んだ様子がさらに深刻になった気がして、









早足で歩くサナを引き止める





あなた

ねぇ、さっきからさ。何に悩んでるの?

サナ
サナ
な、なんにも悩んどらんよ?
あなた

嘘だよ。何年一緒にいると思ってるの?
騙せるわけないでしょ私を





そう言えばバレたか...とばつの悪いような顔をした








とりあえず歩きながら話そうと普通の速さで歩く。





あなた

それで?なんかあったの?

サナ
サナ
あんな...ちょっと嫌やってん
あなた

何が?

サナ
サナ
ミナ先生のこと話してるあなたを見るのが
あなた

...なんで?笑

サナ
サナ
笑わんといて!こっちは真剣なんやから...
あなた

ごめんごめん笑

サナ
サナ
...ほんとに分かってるん?






急に真剣な目で見つめてくるから









思わず身構えてしまう






だんだんと近づいてくるサナにドキドキしたのはなぜだろう









ブロック塀に追いやられると









サナの両腕に挟まれ、動けない状態






サナ
サナ
サナはこんなに好きやのに...
いつもいつもサナばっかりや
サナ
サナ
休み時間やって、サナが行かんと話せへんし来てくれたことなんて全然ない
サナ
サナ
帰りも休みの日もサナから誘わんと一緒にいられへん






下を向いたままヒートアップするサナの口









こんなに可愛い子を放置するような奴がいることな驚きつつ









サナを落ち着かせようと少し肩を押す









ここでまた全然動かないことに驚く









なんと声をかけたらいいものか分からないし









とりあえずそっとしておくと急に顔を上げる




サナ
サナ
なぁ!サナどうしたらええの!?
あなた

え、私?!

サナ
サナ
気付かんかったん!?
あなた

どういうこと?!

サナ
サナ
サナが好きなのはクラスの男子でも先輩でも先生でもない
サナ
サナ
あなただけ。こんなに苦しなる人は。
サナだけのあなたになってや...




そう言ってまた俯いてしまうサナに私は何も出来なくて









しばらく壁ドンされた状態でいるとサナの腕がゆっくりと下がる




サナ
サナ
いきなり言われても困るよな...
ごめんな?忘れてくれてええから





そう言って走り出そうとするサナの腕を









どうすることも出来ないくせに何故か掴んで引き止めてしまう。









期待させるようなことをして。









私は最悪かもしれない。


























あなた

...ちょっとだけ、話せるかな。






























ほらまた期待させるような口ぶり。

































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