あれから私達は少し話そうということで
近くのベンチに腰かけた。
ド直球なサナの大好きに少し動揺する
私だってサナが嫌いな訳じゃないし、
むしろかなり大好きだ。それは私もサナと同じだと思う。
けどサナの大好きと私の大好きは根本的なのが違う
私のこの気持ちで受け入れていいものなのか...
考える人のようなポーズをしていた私の腕に
サナが暖かい手を重ねてきた
そう言って少し涙目になりつつあるサナの目
その目で見つめられてまた心臓が握りつぶされる感覚
こんなサナをほっとける訳もなくて
立ち上がろうとすると重ねられていたサナの手が私の左手に絡んでくる
いつもの事なのに今日は不覚にもドキッとしてしまった
私の様子に気付いたのか、さっきの塩らしいサナはどこかへ消えて
いたずらっ子のような笑みを浮かべている
明日からの学校、耐えられるのかな...
そう心配になるある春の夜
ちょっと短いですすみません💦
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。