あの日
学校1人気の君が、なんの取り柄もない
私に告白してくれた。
私も好きだったから
ギュッ
嬉しかったそりゃね?
大好きだったもん、
あの日クリスマス
付き合って3回目のクリスマス
私は君とイルミネーションを
見に寒い中外に出た
この幸せな日常がこれからも
ずっとずっと続くと思ってた。
信号は青だった。
私はテオくんに言われたのもあり、
しっかり見て渡ったのに
▂ ▄ ▅ ▆ ▇キィィィッッ▇ ▆ ▅ ▄
ドン!
🚓🚨🚑🚧
あれから
手術が始まって、テオくんのお母さんと
お兄さん。
じんさんとみやかわさんまでかけつけてくれた
霊安室
君は安らかに幸せそうに眠っていた
もう目覚めるはずのない君に何度も
何度も話しかけた
色々落ち着いて、君と暮らしてた
家に着いた
2人の靴が置いてあった玄関
今は1人のしかない
2人で座れるように買った大きめのソファ
今は1人しか座らない
君と一緒に料理するために、
大きめのキッチンにしたけど
今は1人で広すぎるくらいだ
君とお風呂に入るからっておっきく
作った浴室
一人分開くわけだから、寂しい
お風呂に入っているのに
寒い
なんでかな。寒い寒い寒い
お風呂を上がり
きみと愛し合った寝室に着いた
ダブルベッドだから1人には
広すぎるくらいだ。
1人の寂しさを噛み締めた。
君といる日常が当たり前じゃなかった。
それに気づけなかった。
人って簡単にいなくなるんだね。
明後日はお通夜。
寂しいよ。テオくん…
開くと高そうなダイヤの指輪と、
直筆で心を込めて書いたと
分かる手紙が出てきた
泣き疲れたのかな
私は深い眠りについた
眠っていた間にも君との夢を見ていた
君といったデート
君と愛し合った事
君と失敗した事
成功した事
誰よりも努力家な君は
怖いもの知らずで、なんでも
やろうとして、かっこよかった
けど、
一時期私に酷いいじめがあった
理由は君と私が付き合っているから。
である。
正直辛かった。嫌だった。
だって君から貰ったブレスレット
も壊されたしね、
3ヶ月くらい立ったら2階のベランダから
突き落とされて骨折した。
テオくんと別れようかな…とも思った。
けど君は私がそいつに刺されそうに
なった時助けてくれた。
俺の彼女に手を出すな!
こいつが居ないと俺は生きていけねぇから!
って言ってね笑
病院にお見舞いに一日3回も来てくれたしねw
君が私が居ないと生きていけないのと
同じで
私も君がいないと生きていけないのに、
君はもういない
見えないよ。
ねぇ声が聞きたい
君の足の間に座って君の歌を耳元で聞きたい
素敵な歌を…
君に何度救われたのだろう
そんな君ももういない。
トラックの運転手を恨んでも仕方がない
まず私を助けた事で君がいなくなった事が1番辛いよ。
私を助けなければ君は、君は!
生きていたの!生きていたのに!
私のせいだ!私のせい
ごめんねテオくん…
私死のうかな…
手術
1日後
その日のこと
--------キリトリ線--------
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!