………私達姉妹は、ワイバーンっていう
竜の中でも素早さと攻撃力が高いのが特徴的な種族。
力を解放した時に出る赤い羽根と蛇のような目も
特徴的かな?
でも私はステラみたいに赤い羽根は持っていない
いや……"持ってたけど自分で切り落とした"
私は神級皇女になんかなりたくなかった
母が神級皇女の仕事で命を落としたから
だから羽根を切り落とし、
神級皇女になる為の力を失おうと思った
分かってる、逃げてるだけだって
でもこの時はただ…逃げたかった
ザクッ!!
結局力を失う事には成功したけど、
神級皇女になってしまった
もし切り落とさなかったから、
こんな事が起きても大切な人を
自分の手で守れたのかもしれない…
今更後悔しても遅いのにね
零は殺されて、兎恋とステラは瀕死状態
私もマグリルが底を尽きそうだし…
シルラの言う通り、
このマグリル量で
レイドテクチャーを放ったらヒートする
でも一つだけ。
たった一つだけ
マグリル量を一時的に底上げする方法がある
それは…自分の命を削りマグリルに変換する方法
ボォっ!!
……よし、マグリルに変換出来た
私は右手に持っている紅色に輝く双剣に
変換したマグリルを全て注ぐ
あなた様の声…良かった、
これなら私が死んでも大丈夫そう
あなた様をチラッと見てみる
真っ白な肌はさぁっ、と青ざめており
肌には冷や汗を浮かべていた
多分私が自分の命を削ってマグリル量を底上げして、
レイドテクチャーを放とうとしてるの気付いてるんだ
なら私が言う事はたった一つ
そう言ったと同時に、
双剣にマグリルを全て注ぎ終えた
私はシルラと名乗った少年に刃を向ける
" 神炎斬 ~極炎~ "
⿻*.· To be continued…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!