第6話

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2021/01/08 12:00

あなたside





『久しぶり、よしくん』





私がそう言うとびっくりしたように目を見開く、よしくん。



正門「な、んで、」



そう悲しそうに言う彼は私が知っている彼よりも随分やせ細り、まるで別人のようだった




『鈴木くんに全部聞いた、病気も余命も全部』



正門「そっか、バレちゃったかぁ笑」


切なく笑う彼はどこか儚くて、でも昔の彼と何も変わらなかった

『なんで言ってくれなかったの??』

正門「、、大好きだから。」

『え、?』
正門「大好きだからこそ、あなたには悲しんでほしくなかった俺のせいで泣かせたくなかった」

『じゃあ、好きな人が出来たのも??』


正門「全部嘘、俺は、、今でもあなたをこの世で1番愛してんで、泣」


『ッ、、泣』


正門「ごめん、もう我慢できへんくなってしまって、」


『そんなこと言われたら余計離れられないじゃん、』

正門「ごめん、ごめんなぁッ、ズズッ』


彼の優しさに胸が締め付けられた。



『よしくん、ズズッ、私と、っ、もういちどっ』


正門「ッダメや、」


『な、っんで、』

正門「俺はあなたを幸せにできないし、きっとッ沢山泣かせてしまう、、」


『じゃあ、″友だち"から!!!″友だち"として、一緒に、たくさん笑ってたくさん泣こうよ??ズッ』


正門「っでもッ!!!」


『っ決定ね??ニコッ』


正門「わかっ、た」


『じゃあ、" またね!!! "』


正門「うん、また、」


どうしてもあなたと一緒に居たい






そう強く思った。





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