正門side
窓からの眩しい日差しで今日も目を覚ます
こんな日々は正直もうやめたい、
でも、残り1年をきった命のタイムリミットがある俺に選択肢などはない
鳥のさえずりを聞いてると今日も、世界で1番大切な愛しい人が頭によぎる
彼女に悪いところなんてなかったし、もちろん俺に好きな人が出来たのも嘘だった
むしろ、俺にはもったいないくらい素敵な人だった
初めて余命を伝えられた時最初に浮かんできたのは彼女とメンバーだった。
他にもファンの皆さん、友達、いろんなことが浮かんでくる。
そして俺は彼女と別れ、ファンの皆さんには内緒にするということにした
俺にはその選択をするしか無かった
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それから1年がたった病院生活が始まり毎日が辛い日々だった今まで頑張れる源だった彼女ももう居ない
『振ったのは俺なんやけどなぁ、笑』
でも今日は久しぶりに大学の親友と会える、俺も少しワクワクしていた元気になれる、はずだった
「久しぶり、よしくん」
彼女が現れるまでは
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!