正門side
今日は晴れ
びっくりするほど快晴や
俺の心みたいやなぁ、笑
彼女と再会してから約2週間が経った
その2週間は今までの俺の生活とはまるで違った
暇さえあれば俺の病室に来てくれて、俺の気持ちを晴にしては帰っていった
まるで、空を照らす太陽のように、
俺の日常を明るいものに変えてった。
彼女の優しさに甘えてはいけない。
このままではもう後戻り出来へんくなる
彼女が帰るとすごく寂しくて会いたいと思ってしまう
ご飯を食べていても彼女は今何をしてるんかなとか、俺と一緒で美味しいご飯でも頬張ってるんかなとか、
夜、中々寝付けない時は彼女はもう寝たんかとか、夜更かししてるのかとか、
たまにくるLINEを楽しみにしていたり、俺からLINEをしたり。
毎日、彼女のことが頭に出てくる。
自分でもちょっと引いてしまうくらいに、笑
でも確実に前の入院生活よりかは幸せに生活していた。
だからだ、
だからダメやねん、
多分、いや絶対
この幸せを知ってしまうと離れられなくなってしまう気がするから
この幸せから、彼女から。
そう頭でわかっていても彼女と少しでも幸せな時間を過ごしたいという気持ちが出てきてしまう
結局、見舞いに来てくれる彼女を追い返すことは出来ず幸せな時間を彼女と過ごす
『俺って弱い人間やなぁ、笑』
曇りがかった空に向かってそう言い放った、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!