第23話

←side story→ 挑発
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2019/12/10 23:41
月島
月島
珍しく鷺沢お前から誘っておいて、
どんだけ待たせんだよ。
アキ
アキ
月島が遠い店指定してくるからだろ。
月島が待っていたのはプールバー…と言えるほど小綺麗ではない、
寂れたビリヤード場。
会社帰りに寄る距離ではない、オレには。
此処も大学時代の懐かしい場所だ。
アキ
アキ
オレは呑みながら、
飯食いたかったの。
月島
月島
酒なら此処でも呑めるだろ。
そう言う月島は既にジンの瓶を持って呑んでいる。
月島
月島
鷺沢お前もジンでいいよな?
アキ
アキ
ライム。
月島
月島
…ああ、そうだったな。w
月島が飲み物を用意してくれてるうちに、
上着を脱ぎ、キューを取りに行く。
まだ、オレの置きキューあるじゃん、マジか。
もう、何年も来てなかったのにな。
月島はオレの酒を片手に、
マスターと雑談している。
あのオッサン、まだくたばってなかったのか。
タイムスリップしたような変わりの無さに、
懐古的な気分になる。
月島
月島
…でどうする?ナインか?エイトか?
戻って来た月島は、
今日の本題も忘れ、
楽しもうとしてやがる。
アキ
アキ
…久しぶりだから、とりあえずナインかな。
月島
月島
おけ。
ナインボールのブレイクセットを自らはじめた。
月島
月島
鷺沢お前からでいいよ。
チョークを塗ると、
キューが手入れされているのに気付いた。
マスターか?有難い。
アキ
アキ
…散らなかったら、ラッキングのせいだからな。
悪態をついて、ブレイクした。

















難しい玉の配置に、
月島は考え込んでいる。
アキ
アキ
月島おまえさ、
ソースケに何か余計な事言ったか?
月島
月島
あ~?
どうかなぁ。
まともに答える気があるのか、
好手が見つかったとばかりに撞く。
あーうまいうまい。(棒
ポケットイン、
手玉もいい所出したよ。
アキ
アキ
とぼける気か?
月島
月島
そんなもん、
あの坊主ソースケの取りようだろ。
チョークを塗りながら、
次の手を台の上に思案している。
アキ
アキ
…オレがこのゲーム勝ったら吐くか?
月島
月島
俺が負けるとでも?
簡単な並びだ。普通なら外さないだろう。
でも、オレの挑発に力んだ月島は二度撞きした。
アキ
アキ
はい、ファール。
残りの的玉を順当に全て落としてオレの一勝。
月島
月島
はー、
参りました。
アキ
アキ
で?
月島
月島
あえて言うなら、
妬いてんだと思うぞ。
アキ
アキ
は?何で?
月島
月島
俺が挑発したからだな、うん。
悪い顔で笑みを浮かべる。
何してくれてんだよ、月島こいつ
月島
月島
ま、いいんじゃねーの。
それすら乗らないなら、馬鹿だよ。
もう話は終わりだとでもいうように、
ラッキングをしはじめる。
月島
月島
次はエイトで俺が勝つ。
アキ
アキ
それはどうかな~。
月島
月島
飯でも賭けるか?
アキ
アキ
ごちそうさま。
月島
月島
おい、こら。
ソースケの分ぐらいは懲らしめないとな。















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同性愛の性向の人の割合は、
血液型AB型の人の割合(10人に1人)と同じで、
自身でもその性向に気付かないままの人もいる。

そんな話を聞いたことがあります。
(本当かどうかは定かじゃありませんが)

友愛と恋愛の区分ってあるんでしょうか?

作者は幸い?同性の方に恋愛感情を持ったことはないので、
(自分的には、どストレートだと思ってますが)
BLも私にとってはファンタジーです。

でも、気付いてないだけ目覚めてないだけという可能性を否定出来ないのは、
客観的に面白く感じます。

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