長野は、1人、音楽を聴いていた。
すると、誰かが、誰かと言い合いをしている声・・・
僕は、イナンとの時間を忘れてしまうくらい楽しかった。
岡田も、僕も、坂本君がぼくたちに何かを伝えるかなんて、想像もしなかったから。
背中を向けたイナン。
そんな、寂しそうな顔をするなんて・・・
振り向いていい笑顔のイナン・・・
そういえば言ってたっけ・・・
好きな人からもらった大切なものって・・・
それを、思ったらなんだか胸が痛くなってきた・・・
えっ?
なんで、苦しいの?
僕は別に彼女のこと・・・
そう思ったらなんだか、悔しくなってきて
イナンは、黙っていこうとした。
イナンの声が震えてる・・・
泣いている?
いつも強気のイナンが・・・
彼女は、振り向いて涙を流した。
ドキン・・・
その時、僕の鼓動は静かに動いた・・・・
・・・・
なぜか、今の僕は謝ってばかりいる。
どうしたんだろう・・・
僕は、イナンを思わず抱き締めて謝り続けた。
その頃岡田は、アミさんと、街に出て、ジュエリーSHOPみたいなところにいた。
そして、二人は、夕日を見ていた。
ある扉を開けるアミ。
そこに入っていたのは・・・
そして、もう一度夕日を見て
俺(岡田)は、彼女が言った、最後の頼みが何を意味するかも、まだ、わからずにいた。
岡田にもたれかけてきたアミ・・・
アミは振り向いて指輪を見せながら
アミは振り向き、
最後・・・
そう言おうとした岡田の頬にキスしたアミさん。
ポカーンとする岡田
そう言ってた、アミの顔を思い浮かべながら、彼女の後ろ姿をずっと見守っていた。
さっきのアミがなんだか消えそうだったから。
なんだろ・・・この気持ち・・・・
イナンと別れて、僕と井ノ原君の前で待っていたのは・・・
手紙を僕に差し出してきた。
これってもしかして・・・
彼女の勢いに負けちゃったんだ。
そして、夕食の時間
長野君は黙ったまま手紙を読んでいる。
というか、読んだまま固まってる?
お前たち、無事でいられると思うなよ?
笑っていられるのも今のうちだ。
そんな言葉が並ぶ手紙を隠した
祈りを捧げているイナンに、声をかけたのは・・・
僕には見せない顔だった。
イナンの目からは、また、涙が流れていて・・・、
僕はその姿を見てしまって・・・
会話が気になってしばらくいたけど・・・・
いたたまれなくなってその場を去った・・・
だって、僕じゃ役に立たないってことでしょ?
ものも言わずに通りすぎた僕を不思議に思った彼だけれど・・・
みんな、それぞれ誰かを想っている。
例え、ずっと一緒にいられなくても
剛と一緒にいるイナンさんに、嫉妬ね・・・
でも、誰なんだ?
俺たちを、狙う組織って・・・
一体・・・
そして、キキさんの目線の先を見ると・・・
気がないはずだ。あいつは、そんな男じゃないはずだ。
うん。
よくわからない・・・と言おうとした坂本君の胸に、キキさんは飛び込み・・・
突然、胸に飛び込まれ戸惑う坂本君であった
そして、僕の心も複雑だ。
僕の心の中で、イナンの存在が大きくなっている・・・・
でも、その夜・・・
これじゃ嫉妬丸出しじゃないか・・・
僕は恥ずかしくなって、1人そっぽ向いた
いつもと違ってショックを、受ける剛。
ごめん・・・いまの僕は剛に、嫉妬してる・・・
イナンへのある気持ちに気づいてしまったから・・・
その夜、坂本君から、僕だけに言われたこと・・・
えっ?もしかして、僕が、イナンと剛に、嫉妬してるって、バレた?
じっと見られ・・・
親しくなったときに呼ぶ・・・呼び方だ。
坂本君は、一息つくと、
それから、夜の町へと出掛けた僕たちだった。
そうやって、お見送りをしてくれたイオンさん。
↑動揺しすぎ
・・・嘘だった。
彼女を好きじゃないなんて・・・嘘だよ
いまの僕には、無理だよ
その頃、
そういう坂本くんも、彼女・・・キキさんの魅力に引き込まれているのかもしれない。
岡田は、アミのことを、考えていた。
誰にもわからないように・・・
急にあわてだし、そして・・・・
バシャッ!
手に持っていたコーラを、落として誰かを見た
目を見開いたまま動かない岡田・・・
そう、岡田は見てしまったんだ
そう、おれは見てしもた。
彼女が・・・
アミが、他の男といるところを・・・・
そんなはずはない!
赤くなってる・・・
あやしい
なぜだかいらいらしている岡田
そして岡田はさらに見てしまったんだ。
彼と抱き合うアミさんを・・・・
長野君の手を取り、歩き出す岡田
1人取り残される井ノ原君だった
相変わらず振り回されている?坂本君と・・・・・
自分の気持ちになかなか気づかない岡田・・・
気付いていないんじゃなくて、気付かないフリなんだろうか・・・
それくらい岡田はアミさんのことを、想っていたんだ。
僕とイナンのような不器用な恋だったのだろう
そして、自分達が、いまおかれている状況を、みんなは、まだ把握していない。
でも、それを1番理解しているのは、あのとき誰かからもらったという手紙を読んだ長野君だけだった。
それは、イナンのことなんとも思ってないときだし・・・・
ダメだ・・・これ以上イナンのそばにいたら・・・・
ドキッとした。
だってイナンってば、今までに見せたことのない悲しそうな顔をしている・・・
無理だよ・・・
坂本君・・・僕は・・・
これ以上そばにいたら、溢れそうなんだ。
イナンを好きな気持ちが溢れてしまいそうなんだ。
それぞれの思いが心に流れていることに僕たちはまだ、気づいていなかったから・・・
V6会議の時間です
長野君が見せてくれたコピーに写っていたのはある女性で・・・・
僕は、忘れたかったんだ
少しでも忘れていたかった
イナンへの気持ちを少しでも閉じ込めておきたかった
その夜僕たちは、イナンやイオンさんを、守る方法とかを、ずっと話し合ったのだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。