第9話

坂本君の忠告
76
2019/11/03 03:40
長野は、1人、音楽を聴いていた。
すると、誰かが、誰かと言い合いをしている声・・・
長野博
ミミ
誘われたけど、断ったわよ
キキ
どうだか。いつもついていくくせに
長野博
なんだ、ミミさんと、キキさんか・・・
坂本昌行
長野?
なに、突っ立っているんだよ
長野博
いや、メイドのキキさんと、ミミさんがね。
坂本昌行
何?お前は、どちらかに気があるとか?
長野博
そういうことじゃなくて
坂本昌行
長野博
ただの女どうしには見えなくてさ。今の会話の流れから・・
坂本昌行
どう見ても女同士じゃん
長野博
まぁ、これは僕の勝手な予想だから。
気にしないで
僕は、イナンとの時間を忘れてしまうくらい楽しかった。


岡田も、僕も、坂本君がぼくたちに何かを伝えるかなんて、想像もしなかったから。
イナン
ねぇ、健、さっきのネックレス見せて
三宅健
やっぱり、イナンのなんだ。
ごめん、濡らしたね
イナン
なによ。私のとは思わなかったの?
三宅健
イオンさんのだと思ったんだ。でも、彼女は・・・
イナン
同じのを持っていた・・・
背中を向けたイナン。
三宅健
そう、それでね・・・
イナン
私のとは思わなかったんだんだね。
じゃあ、昨日、話しかけたの健だったんだ。
三宅健
ごめん、イナン。
そんな、寂しそうな顔をするなんて・・・
イナン
別にいいわよ
三宅健
ほ、ほら、イオンさんに、わたしに似ているのは1人しかいないって言われても、僕は、バカだからピンと来なくて。
イナン
ちっとも慰めになってないわよ。どうせ似合わないって思ったんでしょ?
三宅健
そ、そんなことないよ
イナン
このネックレスは、レンが、私とイオンにくれた誕生日プレゼントなの。だから、見つかってよかった
三宅健
えっ?
振り向いていい笑顔のイナン・・・
そういえば言ってたっけ・・・
好きな人からもらった大切なものって・・・

それを、思ったらなんだか胸が痛くなってきた・・・
えっ?
なんで、苦しいの?
僕は別に彼女のこと・・・

そう思ったらなんだか、悔しくなってきて
イナン
健?なにか言った?
三宅健
> 挿入されたアイテム
三宅健
君さー、強がっているけど、やっぱりレンさんのこと好きでしょ
イナン
な、なによ、急に。どうしてそんなことわかるのよ
三宅健
わかるよ?ネックレス見つかってすっげぇ、嬉しそうだし?いつも、肌身離さず身に付けてる宝物って、気がするし
イナン
・・・・・・
イナンは、黙っていこうとした。
三宅健
逃げるの?
イナン
別に、逃げてなんか・・・
三宅健
逃げるなよ!!本当のこと言ってよ・・・
もう、意地悪しないから・・・
イナン
彼が・・・彼が好きなのは・・・・
イナンの声が震えてる・・・
泣いている?
いつも強気のイナンが・・・
三宅健
イナン、ごめん、泣いてるの?
イナン
彼が見ているのは・・・イオンだけよ・・・・
彼女は、振り向いて涙を流した。
イナン
イオンだけなの・・・・
ドキン・・・
その時、僕の鼓動は静かに動いた・・・・
・・・・
イナン
イオンのことだけを、ずっと想っているの・・・・
三宅健
ごめん、イナン。泣かせるつもりなかったのに・・・
なぜか、今の僕は謝ってばかりいる。
どうしたんだろう・・・
イナン
健に、わたしの気持ちがわかるの?
三宅健
イナン・・・
イナン
急に優しくなんかしないでよ・・・
三宅健
イナン、ごめん、本当、ごめん。
僕は、イナンを思わず抱き締めて謝り続けた。

その頃岡田は、アミさんと、街に出て、ジュエリーSHOPみたいなところにいた。
アミ
これ、かわいい
岡田准一
やっぱり、女はそういうの好きやな
アミ
どうして?
岡田准一
うちのねぇちゃんも好きやからな
アミ
お姉さんいるんだ
岡田准一
アミには、家族おらんのか?
アミ
私はずっと1人・・・、小さい頃に両親も亡くなったから。
岡田准一
そっか
アミ
ねぇ、准。
これ、お揃いで買いましょう?
岡田准一
えっ?
アミ
わたしたち、恋人同士に見えるでしょう?
岡田准一
いや、別に俺は・・・
アミ
お願い!最後のお願い!
岡田准一
えっ?最後って・・・
こんなことでエエんか?
アミ
これだけで・・・
こんなことでいいの!
岡田准一
しょうがないなぁー
アミの願いなら叶えとかなな!
アミ
ありがとう
そして、二人は、夕日を見ていた。
アミ
ねぇ、准。これは、わたしとあなたの秘密
岡田准一
ん?
ある扉を開けるアミ。
そこに入っていたのは・・・
アミ
いつか必要になると思うの。でも、それは今じゃない。だから、これは誰にも言わないでね。
岡田准一
そうなんだ・・・
そして、もう一度夕日を見て
アミ
綺麗な夕日・・・
俺(岡田)は、彼女が言った、最後の頼みが何を意味するかも、まだ、わからずにいた。
アミ
ねぇ、准。覚えていて
岡田准一
ん?なんや?
アミ
ずっと笑顔でいてね
岡田准一
えっ?
アミ
あんなに素敵な歌を歌うんだし
岡田准一
俺だけやないけど?
アミ
あんなに素敵な仲間もいる
岡田准一
なんや、アミ、変やぞ?
アミ
・・・
岡田准一
アミ?
岡田にもたれかけてきたアミ・・・
岡田准一
大丈夫か?
アミ
大丈夫・・・
准、今日は、ありがとう
岡田准一
ほんまにひとりで帰れる?
アミは振り向いて指輪を見せながら
アミ
この指輪、一生大事にする!
岡田准一
うん
アミ
じゃあね!
岡田准一
待って!アミ!
俺さ・・・・
アミは振り向き、
岡田准一
ここに長くはいられやん・・・
だから、もう・・・
アミ
変な准。
岡田准一
だから、会うのは、今日が・・・
最後・・・
そう言おうとした岡田の頬にキスしたアミさん。
アミ
また、明日!
岡田准一
えっ?
ポカーンとする岡田
アミ
明日がくればの話だけど・・・
そう言ってた、アミの顔を思い浮かべながら、彼女の後ろ姿をずっと見守っていた。

さっきのアミがなんだか消えそうだったから。


なんだろ・・・この気持ち・・・・
森田剛
綺麗な星だ
イオン
本当ですね
三宅健
・・・もう、平気?
イナン
ありがとう。少しはスッキリしたわ。
三宅健
じゃあ、また後で
イナン
うん
イナンと別れて、僕と井ノ原君の前で待っていたのは・・・
三宅健
えっ?ミミさん?
ミミ
三宅健さん、でしたっけ?
三宅健
はい、そうですけど・・・
ミミ
あの!これ
手紙を僕に差し出してきた。
これってもしかして・・・
ミミ
ラブレターです。
長野さんに、渡してください
三宅健
えっ?長野君?(しかも、そこはフルネームじゃないんだ)
でも、こういうのは、自分で・・・・
ミミ
お願いします!!
三宅健
・・・はい・・・
彼女の勢いに負けちゃったんだ。
そして、夕食の時間
三宅健
ねぇ、長野君
長野博
なんだよ、健。にやついて
ミミ
ミミさんから、ラブレター。
長野博
えっ?
坂本昌行
・・・・・・
岡田准一
えっ?長野君に、ラブレター?
長野博
物好きにも程があるよね
井ノ原快彦
それ、自分には言わないやつでしょ?
長野博
・・・・・
坂本昌行
どうしたんだ?付き合うのか?
長野博
・・・・
長野君は黙ったまま手紙を読んでいる。
というか、読んだまま固まってる?
岡田准一
どうしたんや長野君
長野博
な、何でもないよ
坂本昌行
その顔は何でもなくないだろ💢
井ノ原快彦
リーダー?なぜ、キレてる
お前たち、無事でいられると思うなよ?
長野博
組織の誰かがここへ入り込んでるってことか?
笑っていられるのも今のうちだ。
そんな言葉が並ぶ手紙を隠した
三宅健
何?みんなで集まって
坂本昌行
健、夕食後会議するから遅れるなよ?
三宅健
えっ?うん・・・・
井ノ原快彦
どうしたんだろう、坂本君。ずっと気難しい顔してる
イナン
・・・・
祈りを捧げているイナンに、声をかけたのは・・・
森田剛
イナンさん・・・
イナン
れ・・・森田・・・さん
森田剛
ごめん、声かけちゃまずかったかな・・・
イナン
いいえ、そんなことは・・・
森田剛
健と、また、ケンカでもしたんですか?
イナン
レンの・・・・
森田剛
えっ?
イナン
レンの声が・・・
私には聞こえないの・・・・
僕には見せない顔だった。
森田剛
イナンさん・・・・?
イナン
気にしないで・・・・ください・・・・
イナンの目からは、また、涙が流れていて・・・、
僕はその姿を見てしまって・・・
森田剛
よかったら相談に乗るよ?
健には、話せない?
三宅健
・・・・
会話が気になってしばらくいたけど・・・・
いたたまれなくなってその場を去った・・・

だって、僕じゃ役に立たないってことでしょ?
長野博
・・健?
ものも言わずに通りすぎた僕を不思議に思った彼だけれど・・・

みんな、それぞれ誰かを想っている。

例え、ずっと一緒にいられなくても
長野博
なるほど、原因は、あれか。
剛と一緒にいるイナンさんに、嫉妬ね・・・

でも、誰なんだ?
俺たちを、狙う組織って・・・

一体・・・
ミミ
長野さん!
長野博
はい・・・
ミミ
手紙、読んでくれましたか?
長野博
うん・・・
ミミ
よかったら二人で話しませんか?
長野博
・(・・なんだろこの違和感は・・・)
ミミ
こっちです
キキ
ミミ・・・
坂本昌行
あれ?キキさん?
そして、キキさんの目線の先を見ると・・・
坂本昌行
えっ?長野?
キキ
ミミのやつ・・・
坂本昌行
あ、あの!キキさん!
キキ
あっ・・・坂本さん・・・
坂本昌行
大丈夫。長野は、ミミさんには・・・
気がないはずだ。あいつは、そんな男じゃないはずだ。
うん。
キキ
あいつが・・・ミミが手紙を送った相手は長野さんなの?
坂本昌行
えっ?
キキ
答えて!
坂本昌行
いや、手紙の内容は知らないけど・・・あと、送った相手も誰かはさっぱり・・
キキ
それじゃあ、ミミは・・わたしが、必要ないってこと?
坂本昌行
あの~?おっしゃってることが・・・
よくわからない・・・と言おうとした坂本君の胸に、キキさんは飛び込み・・・
キキ
どうしよう・・・・
突然、胸に飛び込まれ戸惑う坂本君であった
そして、僕の心も複雑だ。
僕の心の中で、イナンの存在が大きくなっている・・・・

でも、その夜・・・
井ノ原快彦
なに~?みんな、暗い顔してるの?
三宅健
・・・・・
森田剛
・・・
長野博
・・・・
三宅健
いいよね、井ノ原君は
井ノ原快彦
なに?いま、とっても冷たい顔されたんだけど?
2回目ぐらいなんだけど?
森田剛
あのさぁ、健・・・
三宅健
剛、イナンはやめた方がいいと思うよ。あいつは、レンさんのことしか考えてないから
森田剛
いや、そうじゃなくて・・・
三宅健
いーから、1人にして!
これじゃ嫉妬丸出しじゃないか・・・
僕は恥ずかしくなって、1人そっぽ向いた
森田剛
な、なんで怒ってるの?あいつ・・・
俺なんかしたか?
いつもと違ってショックを、受ける剛。
ごめん・・・いまの僕は剛に、嫉妬してる・・・
イナンへのある気持ちに気づいてしまったから・・・
長野博
見ちゃったんだよ。剛が、イナンさんと一緒にいるところ・・・
森田剛
えっ?マジで?
俺・・・イナンさんのこと健に報告したかったんだけど・・・
坂本昌行
健、お前に先に話があるんだけど・・
三宅健
えっ?
坂本昌行
みんなは、そのあと呼ぶから待ってて
その夜、坂本君から、僕だけに言われたこと・・・

えっ?もしかして、僕が、イナンと剛に、嫉妬してるって、バレた?
坂本昌行
お前さ、イナンさんに本気なのか?
三宅健
えっ?
坂本昌行
本気で好きかって聞いているんだ
三宅健
ほ、本気って・・・
何いってるの?坂本君。僕は・・・
坂本昌行
・・・・・・・・
じっと見られ・・・
三宅健
あいつが好きなのはレンさんなんだよ
坂本昌行
あいつ・・・・ね
親しくなったときに呼ぶ・・・呼び方だ。
三宅健
ご、誤解しないでよ。僕は、イナンのことなんか・・・好きじゃないよ
坂本昌行
嘘つけ!仲直りして、
プ~ルで、楽しそうに遊んでたし、なんだかんだ二人きりだし、正直に答えろよ。
三宅健
・・・・好きじゃないよ・・
坂本昌行
そう。ならば、一つ忠告しておくよ
坂本君は、一息つくと、
坂本昌行
この国の人を、好きになるな。
彼女のこと・・・
彼女たちのこと、本気になるなよ?
三宅健
どうして僕にだけ言うの?
坂本昌行
今のところ、お前がイナンさんに、マジになりそうだからだよ
三宅健
えっ?
坂本昌行
それじゃあ、改めて会議は夜だから遅れるなよ?
三宅健
・・・うん・・・
それから、夜の町へと出掛けた僕たちだった。
井ノ原快彦
賑やかだねー
長野博
それに、食べ物も、美味しいし
イオン
みなさん、楽しんで来てくださいね
そうやって、お見送りをしてくれたイオンさん。
三宅健
・・・・・・
イナン
どうしたの?健。さっきから、ぼ~っとして
三宅健
べ、べつに・・・
イナン
ほら、すごいよ?
三宅健
(はぁ~、ダメだ)
イナン
そうだ!健、躍りにいきましょうよ!いい場所が、あるのよ
三宅健
えっ?躍りってダンスのこと?
えっ?ディスコとか?
↑動揺しすぎ
イナン
だって、踊れるんでしょ?ダンス
三宅健
踊れるけどさぁ~
・・・嘘だった。
彼女を好きじゃないなんて・・・嘘だよ
三宅健
無理だよ、坂本君・・・
いまの僕には、無理だよ
その頃、
キキ
坂本さん、せっかくだから、わたしたちも、躍りにいきませんか?
坂本昌行
お、俺は、遠慮しとくよ
キキ
いいから、いきましょう!
坂本昌行
・・・じゃあ、ちょっとだけ・・・
そういう坂本くんも、彼女・・・キキさんの魅力に引き込まれているのかもしれない。
岡田准一
・・・・・・
岡田は、アミのことを、考えていた。
誰にもわからないように・・・
長野博
この国にもコーラあるんだね
井ノ原快彦
本当だー岡田のやつちゃっかり飲んでるよ
岡田准一
な、長野君・・いのっち・・
井ノ原快彦
お前さ、いま、ぼ~っとしてただろ?
(まるで誰かのことを、考えていたような)
長野博
井ノ原・・・
岡田准一
別に!誰のことも考えてへんよ
井ノ原快彦
まだ、何も言ってねぇよ(言おうとは、してたけど)
長野博
誰のことだよ、岡田
岡田准一
あ、いや・・・その・・・
急にあわてだし、そして・・・・

バシャッ!

手に持っていたコーラを、落として誰かを見た
長野博
あっ!岡田!コーラ
井ノ原快彦
落とすなよ!もったいないだろ?
岡田准一
・・・・・・・・
目を見開いたまま動かない岡田・・・
いのっち&長野君
何見てるの?
そう、岡田は見てしまったんだ
そう、おれは見てしもた。
彼女が・・・

アミが、他の男といるところを・・・・
長野博
あー、あの子ってたしかパーティーに来てた子で・・・
井ノ原快彦
なに~?岡田の好きな子?
岡田准一
・・・・・・
井ノ原快彦
なぁ~んか、彼と親密そうだね。
もしかして、彼氏とか?
岡田准一
!?
そんなはずはない!
長野博
このあいだ、城まで迎えに来てくれたし、街を案内してくれたんだろ?
もしかして、健と同じであの子のこと気になるのか?
岡田准一
えっ?
赤くなってる・・・

あやしい
岡田准一
別に!そんなんやないわ
街を案内してもらっただけやし
長野博
でもさ、迎えに来てくれたし
岡田准一
だから・そんなんやないわ
長野博
・・・そう?
岡田准一
健君と、イナンさんの方が怪しいやん💢
なぜだかいらいらしている岡田
井ノ原快彦
どう見てもやきもちやいてるよね?
長野博
・・・うん
岡田准一
・・・・・・!?
そして岡田はさらに見てしまったんだ。
彼と抱き合うアミさんを・・・・
岡田准一
・・・・・・!!
長野博
岡田?
岡田准一
長野君、あっち見に行こうよ
長野君の手を取り、歩き出す岡田
長野博
えっ?
井ノ原、ごめん。
井ノ原快彦
えっ?俺だけ居残り?
1人取り残される井ノ原君だった
キキ
こっち
坂本昌行
あの・・・?まだ、食べるんですか?
キキ
当たり前でしょ?
相変わらず振り回されている?坂本君と・・・・・
岡田准一
・・・・・・・
長野博
自分の気持ちになかなか気づかない岡田・・・
岡田准一
この、ゲームやろに
気付いていないんじゃなくて、気付かないフリなんだろうか・・・
それくらい岡田はアミさんのことを、想っていたんだ。
三宅健
イナンこそ踊れるの?
イナン
なに?信じてないの?
僕とイナンのような不器用な恋だったのだろう
三宅健
・・・・
そして、自分達が、いまおかれている状況を、みんなは、まだ把握していない。

でも、それを1番理解しているのは、あのとき誰かからもらったという手紙を読んだ長野君だけだった。
岡田准一
長野君こそさ、ミミさんに呼ばれてなんの話していたん?
長野博
なんかさぁ~
恋愛相談されちゃった
岡田准一
えっ?恋愛?
長野博
ミミさん、好きな人がいて、彼の前では素直にれないんだってさ
岡田准一
そっか・・・
恋する女の子なんやな
長野博
・・・そうだな
三宅健
はぁ~、疲れた
イナン
何いってるのよ、普段歌って踊ってるくせに。ここに来たときに、歌って踊っていたじゃない
三宅健
そ、そうだけどさ
それは、イナンのことなんとも思ってないときだし・・・・

ダメだ・・・これ以上イナンのそばにいたら・・・・
イナン
ねぇ、健・・・
三宅健
えっ?
ドキッとした。
だってイナンってば、今までに見せたことのない悲しそうな顔をしている・・・
イナン
心と心が繋がっていればその人とずっと一緒にいられるよね?
その人の声も聞こえるはずだよね
三宅健
どうしたのイナン・・・
うん、そう思うよ
イナン
・・・なのに、レンの心は私と繋がっていないの
三宅健
・・・・
無理だよ・・・
坂本君・・・僕は・・・
三宅健
あきらめるなよ、イナン。きっとレンさんは見つかる。
だって、イナンの大切な人だろ?
これ以上そばにいたら、溢れそうなんだ。



イナンを好きな気持ちが溢れてしまいそうなんだ。
坂本昌行
・・・
長野博
・・・
井ノ原快彦
・・・
森田剛
・・・
三宅健
・・・
岡田准一
・・・
それぞれの思いが心に流れていることに僕たちはまだ、気づいていなかったから・・・
V6会議の時間です
坂本昌行
よっ
いのっち&剛
お邪魔しま~す
三宅健
お邪魔しまーす
岡田准一
って、自分の部屋じゃん、健君!
いのっちも!
長野博
健、なんかあったの?
坂本昌行
最初にみんなにわかっていてもらいたいことがあるんだ
井ノ原快彦
えっ?なに?いきなり説教?
坂本昌行
言い換えればそうなるかも・・・な
森田剛
マジで?
坂本昌行
健にも話したんだけど俺たちは、この国に、長くはいられない。この国のものからしたらよそ者だ。
森田剛
だからなに?
坂本昌行
この国の人を好きになるな
岡田准一
ええっ?
坂本昌行
なんだよ岡田、その反応・・・・
岡田准一
い、・・・いや別に・・・
坂本昌行
人を好きになるのは自由だけど、僕たちは、この国にずっといられるわけじゃないし、彼女を、幸せにできる保証なんてないだら?
長野博
そうだね。僕たちには他にやることあるし。
三宅健
レンさんを、探すことに協力する・・・だったね
井ノ原快彦
レンさんだ❗️
剛がさ、メイドさんに、ずっとそう言われてた。街の人にも・・・
森田剛
俺、そんなに似てるかなぁ~
なんか、ぴんとこねぇよ
長野博
写真とかあればいいけどね
三宅健
でも、やくそくしたじゃん?レンさんを探すって。
彼を探さないと、彼女たちは、前に進めないんだ
岡田准一
健君?何ムキになってるの?
三宅健
だって、彼女たちは、組織にとって邪魔な存在なんだよ?
長野博
そえだ。写真なら、王様が、組織の頭かもしれないっという人物をコピーしてくれたよ
長野君が見せてくれたコピーに写っていたのはある女性で・・・・
井ノ原快彦
あ~!この女!
長野博
井ノ原知ってるのか?
三宅健
この人・・・・
坂本昌行
健も、心当たりあるのか?
三宅健
あの時、僕を操った人かも・・・
坂本昌行
なるほど、彼女が健を、操ったわけか・・・
三宅健
僕のことを、コードネームいくつとか言ってた・・・
でもそれから気絶させられるまで、自分が何やったか思い出せないんだ
長野博
健、その記憶だけで充分だ
三宅健
でも僕は、みんなを殺そうとした・・・
実際に怪我だってさせた・・・
岡田准一
健君、それは操られていたからでしょ?
健君の、体に入れたクリスタルで・・・
だから、自分を責めないで
坂本昌行
そうだ。その女と、その女が率いる組織に操られただけだ
井ノ原快彦
健、俺たちは10年やって来た仲だ。仲間だろ?誰もお前のこと見捨てないし、責めたりしないよ
三宅健
でも・・・
井ノ原快彦
彼女たちを守ろうよ
そして、俺たち全員で・・・6人で、もとの世界、地球に、かえろう!
それが、いまの俺たちの使命だろ!
なっ・坂本くん!
坂本昌行
う、うん

(全部言われてしまった😭しかも、熱くなってる井ノ原には負ける・・・)
岡田准一
いのっちが、真面目なこと言うとる(雨降るかも)
井ノ原快彦
俺だってこぇ~よ
このまま帰れなくなるんじゃないかって、怖くて仕方ない
坂本昌行
大丈夫だ。井ノ原、誰も怖くないはずないよ
長野博
6人揃って帰ろうよ
三宅健
そうそう僕たちは、6人で1つでしょ?
森田剛
うん、かえろうぜ
三宅健
6人で帰らなきゃ大変でしょ?とくに、ジャニーさんに、何言われるか・・・
V5
えっ?
三宅健
ユーたち仕事溜まってるよ?何とかしろよ・・・・ってね
長野博
ははっ、たしかに言われそう・・・
坂本昌行
け、健は、隠れリーダー?😭
三宅健
まぁ、そんなわけで、頑張ろうよ
僕は、忘れたかったんだ
少しでも忘れていたかった
イナンへの気持ちを少しでも閉じ込めておきたかった

その夜僕たちは、イナンやイオンさんを、守る方法とかを、ずっと話し合ったのだった。

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