そう訴えかけても誰もやめてくれない。
身体には至る所にアザや切り傷ができている。
僕は出来損ない。
魔法には政府が決めたランクがあり、それぞれ
炎→雷→闇→氷→水→回復→風
と強さが下がっていく。
つまり僕は風魔法の時点で弱いのが確定なのだ。
この世界は弱肉強食。
強いものしか生きていられない世界。
魔法は可能性が無限にある。
風は普通に前へ打つだけじゃ弱いのだ。
扱い方で風は攻撃も防御も出来る。
それに気づいたのは随分先の話だけれど。
魔素の保有量と扱い方が上手ければ強くなれる。
僕は一人で生きていくよ
✂︎- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。