第39話

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10,918
2020/11/15 12:24
夜、いろいろな支度を終えたメルトは、ジャミルに連れられて部屋へと向かっていた。
ジャミル
ジャミル
その…前の寮ではどうしてたんだ?
メルト
メルト
寮の管理人に、火の魔法が得意なサラマンダーがいて…。寮の環境を維持してくれたんだ。
ジャミル
ジャミル
そうか…お前は下手くそだもんな……
メルト
メルト
なんだよ!
得意不得意はみんなあるだろ!!
ジャミル
ジャミル
シッ、…あまり大きい声を出すな。
メルト
メルト
えっ?
ジャミル
ジャミル
カリムにバレたら面倒なことになる。
ジャミル
ジャミル
…ほら、ここが俺の部屋だ。
朝はカリムを起こす前にもどれよ?





     スカラビア寮ージャミルの部屋ー
メルト
メルト
うわぁ、人の部屋ってなんか楽しい。
ジャミル
ジャミル
あまり騒ぐな。
メルト
メルト
ヘッドホンだ…音楽聴くの?
ジャミル
ジャミル
ああ、ダンスをやってるからな。
メルト
メルト
まじ?すごいな。
ジャミル
ジャミル
おい、早く寝るぞ。
そう言って、ジャミルはベッドを半分空けて横になる。
メルト
メルト
おれもベッドで寝ていいの?
ジャミル
ジャミル
床で寝たいのか?
メルト
メルト
いじわる言うなよ。
ジャミル
ジャミル
ははっ、冗談だ。
そうしてメルトとジャミルは眠りについた____。





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_________
メルト
メルト
ゔっ……
メルト
メルト
くるしい…
メルトが苦しさを感じながら目を覚ますと、ジャミルのうでとあしが体を締め付けていた。
メルト
メルト
っ…おい、ジャミル離せって__
ジャミル
ジャミル
………
目を覚ましたジャミルは、うでとあしを退けてくれたが、
なぜかメルトを睨みつけている。
ジャミル
ジャミル
………
メルト
メルト
え…な、なんだよ。
ジャミル
ジャミル
お前なぁ…、
ジャミル
ジャミル
モゾモゾと夜中に動きすぎなんだよ!!!
メルト
メルト
ひっ、
ジャミル
ジャミル
カリムの寝相の悪さもなかなかだが、
お前はもっと酷いぞ。
メルト
メルト
お、おれ、寝てるとき何度も起きちゃうんだ!
しょうがないだろ!
ジャミル
ジャミル
はぁ…、不眠症なのか?
メルト
メルト
わかんないけど、
ジャミル
ジャミル
日中のカリムの世話だけでも疲れるのに、
お前まで……
メルト
メルト
部屋が凍ってなかったんだからいいだろ!
この日より、メルトはジャミルに押さえつけられながら毎晩寝ることになった。

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