第260話

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4,246
2021/07/10 03:00
カリム
カリム
…オレは恋してるのか?
ジャミル
ジャミル
なんで自分でわからないんだよ!
医療担当の先生
その人が何してるのか、どこにいるのか…そんなことばかり考えてしまうだろう?
カリム
カリム
ああ…何をしててもメルトのことばっかり考えちまうんだ。
医療担当の先生
例えば今、そのメルトくんが誰かと2人きりで遊んでいたらどうだい?
カリム
カリム
っ…
カリム
カリム
また…っ胸が、
ジャミル
ジャミル
まさかお前…本当に…
医療担当の先生
深く考えなくていいんだよ。病とは言っても、誰にだって起こりうることだから。
カリム
カリム
先生、オレはいったい
どうすればいいんだ?
医療担当の先生
方法としては、相手に想いを伝える…とかがあるけれど、伝えたからと言って治るわけではないからね…。
カリム
カリム
よし…オレは今から
メルトに想いを伝えてくる!!
ジャミル
ジャミル
カリム、お前はアジーム家の跡取りだということを忘れないでほしい。
カリム
カリム
…それがなにか問題あるのか?
ジャミル
ジャミル
お前が良くても、アジーム家との結びつきを狙っている異国の奴らが刺客を送ってくるかもしれない。
ジャミル
ジャミル
それこそただの学生相手だと知れれば__
ジャミル
ジャミル
あっ…
ジャミル
ジャミル
(確かメルトは王子だったような…)
カリム
カリム
どうしたんだジャミル?
ジャミル
ジャミル
っ…とにかく、メルトは駄目だ。
カリム
カリム
そ、そんな……ゔっ…
医療担当の先生
カリムくん、大丈夫ですか?
カリム
カリム
胸が苦しい…っ
医療担当の先生
お家の事情はわかりませんが、恋愛は自由であるべきですから…。
医療担当の先生
落ち着いて、深呼吸してください。
ジャミル
ジャミル
(面倒なことになった…)
カリム
カリム
っ…この痛みを治す方法は
他にないのか?
医療担当の先生
少し酷な方法だけれど、その相手と距離を置く…他の何かに集中してなるべく相手のことを考えないようにすることです。
医療担当の先生
そうすれば気持ちが冷めるかもしれない。
カリム
カリム
メルトと距離を置くなんて…
それなら痛い方がマシだ!
ジャミル
ジャミル
学業に支障が出たらどうするんだ?
ただでさえ馬鹿なのに…
ジャミル
ジャミル
もうすぐ期末テストもあるんだぞ?
カリム
カリム
なんとかなるだろ。
ジャミル
ジャミル
前回の筆記テスト、
最悪だったじゃないか!
ジャミル
ジャミル
我がスカラビアはオクタヴィネルとトップを争う頭脳派の寮のはずなのに、あの成績じゃ面目が立たないだろ!
カリム
カリム
そんなに言うほど悪かったか?
ジャミル
ジャミル
それはメルトのお陰だ!
アイツが居なかったら_
医療担当の先生
こらこら…ここは保健室ですよ。
落ち着きなさい。
ジャミル
ジャミル
っ……

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