第15話

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13,440
2020/11/11 08:00
     スカラビア寮ー鏡の前ー
ジャミル
ジャミル
__どうだ?溶けそうか?
スカラビア寮生A
スカラビア寮生A
全然だめです。
スカラビア寮生R
スカラビア寮生R
とりあえず鏡だけでもと思ったんですが…
ジャミル
ジャミル
そうだな。あまり下手に溶かそうとして鏡が割れでもしたら大変だ…。
学園へつづく鏡の前では、火属性の魔法で氷を溶かそうとしている生徒達がいた。
ジャミル
ジャミル
カリムはこのことを他の寮生達にも伝えて、部屋で待機してるよう指示してくれ。
カリム
カリム
おう、任せろ!
ジャミル
ジャミル
ここにいる者達は、凍っている部屋の生徒の救助を頼む。
スカラビア寮生A
スカラビア寮生A
はい!
ジャミル
ジャミル
メルト、お前は俺と一緒にこの凍った鏡を溶かすのを手伝ってくれ。
ジャミル
ジャミル
こんなに強力な魔法を使えるんだ。
俺がサポートするから、火属性魔法を頼む。
メルト
メルト
えっ、
そう言って、
ジャミルは凍った鏡の前でマジカルペンを構える。
ジャミル
ジャミル
………ん?どうした、はやくしろ。
メルト
メルト
わ、わかったよ。
メルト
メルト
………
メルト
メルト
え、えいっ!
 "ポワッ"
ジャミル
ジャミル
もっと強くてもいいぞ。
メルト
メルト
ん。…それっ!
 "ボォッ__シュ"      


 ……………
ジャミル
ジャミル
…おい。
ふざけてるのか?
メルトが放った火属性魔法は、
お世辞にもうまいとは言えないものだった。
メルト
メルト
ふっふざけてないよ!
メルト
メルト
火属性魔法はとくに苦手なんだ……。
ジャミル
ジャミル
はぁ、これなら俺1人でやった方が効率いい。
ジャミル
ジャミル
メルトはさがっててくれ。
メルト
メルト
……はい。





その後順調に氷は溶けたが、学校には間に合わず、スカラビア寮生は新学期早々遅刻することになる。

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