今日は出発の日。
これにはうちの晋太郎が…
晋「晋歌ぁぁぁぁぁ!!!泣」
そう言って晋太郎が晋歌に強く抱きつく。
晋歌「パパ、痛い。」
「晋太郎、うるさい。」
虎「父さん、色々やばい。」
晋「だって愛しの娘、息子に会えなくなるんだよ!?」
「分かる。分かるけど…」
晋歌「パパは重症だよ」
虎「間違いない。」
「ということで!強制に連れていきます。」
晋「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「こら、うるさい。」
晋歌「じゃあねぇ!まま!ぱぱ!」
「晋歌じゃあね!楽しんでくる!」
虎「母さん、父さん頼んだ。」
「おう!頼まれた!虎太郎じゃあね!」
晋「じゃあね!…それと、戸締りは必ずすること。変な人にはついて行かないこと。誰かが家に来ても入れないこと。交通ルールには気をつけること。(以下を省く)」
など、晋太郎は重度の心配性である。
「ほら行くよ」
晋「じゃあ2人共、元気でねぇ!!」
晋歌「あはは…」
虎「やべぇな…」
苦笑いの兄妹であった。
そして、しっかり私に怒られる晋太郎であった。
「晋太郎、もう親離れして。」
晋「…はい。頑張ります。」
「晋歌も虎太郎も心配するから。」
晋「…はい。」
「今後はこういう事がないように。」
晋「…一生しません。」
「よろしい。」
そして私達は大分へ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。