第22話

第一部 祖ノ弐拾壱
とも
とも
濱田さんが食べている時の顔って
はまちゃん
はまちゃん
えっ、変ですか?
とも
とも
いえ、むちゃくちゃいい笑顔しますよね
はまちゃん
はまちゃん
えっ、見られてたんですか?
とも
とも
すみません、厨房から見ていたんですが、見ているこっちがうれしくなるくらいに
のんちゃん
のんちゃん
作ってよかったって思いましたもん
はまちゃん
はまちゃん
そんな風にいわれたのはじめてです
じゅん
じゅん
そうか、濱田さんの笑顔は、人を幸せにする
はまちゃん
はまちゃん
はぁ?
じゅん
じゅん
だから、濱田さんの笑顔見て、厨房のみんなも笑顔になってたやんか
あきと
あきと
そうやけど、その笑顔が、生まれ持ったものと違うか?
りゅう
りゅう
営業の方って、笑顔がいい人って信用されるんと違うか?
のんちゃん
のんちゃん
難しい顔で来られても、いややけどな
とも
とも
笑顔で対応すればいいと思いますけど
はまちゃん
はまちゃん
そうですね、笑顔がいいって思ってなかったので、少し気を付けて頑張ってみます
はまちゃん
はまちゃん
すみません。無理言って食事まで出していただいて、相談まで乗ってもらって、え~とおいくらになりますか?
あきと
あきと
はい、四百五十万円です
はまちゃん
はまちゃん
ふぇ~
じゅん
じゅん
あきと、いいかげんにしなさい
あきと
あきと
すみません。450円です
はまちゃん
はまちゃん
えっ、それってラテアートの値段だけじゃないんですか
じゅん
じゅん
お茶漬けは、まだお店に出していないので、お代をいただくことはできませんので
はまちゃん
はまちゃん
それでは、迷惑をかけただけのようですし
とも
とも
また、来ていただいたらいいですので
はまちゃん
はまちゃん
ほんまにいいんですか?そんなことで
じゅん
じゅん
はい
はまちゃん
はまちゃん
わかりました。毎日通います
あきと
あきと
毎日は無理やって
はまちゃん
はまちゃん
いえ、俺、毎日ここに夕飯食べに来ます
じゅん
じゅん
あきと、その話は
あきと
あきと
あっそうやな。じゃぁ、毎日はお金のこともあるので、食べに来れるときは来てください
はまちゃん
はまちゃん
はい、じゃぁ、これ
じゅん
じゅん
ありがとうございます
はまちゃん
はまちゃん
ごちそうさま
じゅん
じゅん
またのお越しをお待ちしております
ジャスミン
ジャスミン
ニャー
はまちゃん
はまちゃん
ジャスミンお見送りするんですね。賢いなぁ
のんちゃん
のんちゃん
ありがとうございました。またお越しくださいね
はまちゃん
はまちゃん
絶対に来ます
ガラガラガラ
あきと
あきと
なんか営業さんらしくない人やったな
じゅん
じゅん
あきと お客様の事、そんなふうに言わない
あきと
あきと
でも、人は良さそうやった。あの人が勧めてきたら、買ってまうかも
のんちゃん
のんちゃん
真面目そうやしな
とも
とも
毎日来ますって言ってたけど
じゅん
じゅん
ここは毎日来れる店ではないけどな
のんちゃん
のんちゃん
えっ そうなん?
じゅん
じゅん
えっ のんちゃん知らんかったんか?
じゅん
じゅん
りゅう 教えてなかったんか?
りゅう
りゅう
えっ、俺はっきり聞いてないし、一緒に働こうって誘っただけやし
とも
とも
あっそうか
りゅう
りゅう
3人がなんか言ってたのは覚えてるけど、はっきりとは覚えてないわ
とも
とも
その後すぐに厨房に行ってたしな
じゅん
じゅん
ごめんごめん そうやったわ
りゅう
りゅう
俺が言ってないのが悪いみたいやな言い方されてさぁ
じゅん
じゅん
りゅう ごめん
淳太は流星に深く頭を下げた
りゅう
りゅう
いや そんなにあらたまって謝らんでもいいって
のんちゃん
のんちゃん
あの~ 置いてけぼりされてませんか?
あきと
あきと
あっごめん じゅん ちゃんとみんなに話しといた方がいいんと違うか?
じゅん
じゅん
そうやな しっかり話を出来てないしな、店閉めて、この店の事をちゃんと話するな