春川side
あじに伝えた通り2階の奥の部屋へ向かう
あそこはあまり使われないうえに人通りも少ない
郁用のレッスン着ははあじが持って来てくれたんだ
うちの幼馴染み意外と優しいでしょ?
↑意外って余計!by安嶋
目的の部屋に入ってから誰もいないことを確認して
部屋近くの自販機で買った水を一気に飲み干す
さっきまで緊張してて全然飲めなかったからね笑
それから10分もしないうちにあじが来てくれた
安嶋「トイレ行くって言って抜けてきた〜」
『ありがと、みんな気づいてないよね…?』
安嶋「気づいてはないけどあなたの話しかしてないよ笑」
『え?』
安嶋「織山とか黒ちゃんとかひたすらずーーーっと
あなたちゃん可愛いって言ってる…笑」
じゃあ適当なタイミングで来てね、とあじは言い残し
レッスン室へと戻っていった
私も急いでレッスン着に着替えてメイクを落とす
もともと着ていたあなたの服は
レッスン着が入っていた手提げに詰め込んだ
あ、もちろんちゃんと外から見えないタイプのやつね?
さっきまでとは少し違う緊張感を胸に
私は……いや、俺はレッスン室へと向かった
.
.
.
.
.
『すいません遅くなりました』
小田「あ!郁くん来た〜!」
『将聖、遅くなってごめんな』
小田「全然大丈夫ですよ!学校お疲れ様です!」
黒田「郁くん!あなたちゃんの連絡先教えて!」
『は?無理』
黒田「もしかしてシスコン…?笑」
深田「まああんなに可愛かったら仕方ないっすよね〜笑」
『ああ、そういえば今日姉ちゃん来てたんだっけ』
織山「郁くんありがとうございます!
これから郁くんのこと尊敬します!」
『嬉しくないわー』
安嶋「あ、郁お疲れ」
『ひで、あなたのことありがとね』
安嶋「気にすんなって〜」
『ちょ、やめろ!セット崩れる!』
内村「おっ!あじはるですか?!?!」
元木「郁が来た瞬間うっちーうるさくなるじゃん笑」
振付師「それじゃ後半始めるよ!
あ、郁来たのね。途中からだけど入れる?」
『大丈夫です!よろしくお願いします!』
.
.
.
.
.
振付師「今日はここまで!お疲れ様!」
忍者「「お疲れ様でした!!!」」
『今日はいつもの倍疲れた…』
檜山「郁くん大丈夫?」
『あ、檜山、この後ご飯行こ』
檜山「いいけど…この後って雑誌の取材じゃん」
『そうだ忘れてた…』
檜山「忘れてたとかしっかりして笑」
『しゃーないだろ!疲れたの!』
檜山「はいはい笑 俺起こすから寝ててもいいよ?」
『マジ?じゃあおやすみ。』
檜山「うっそ、この人もう寝た…笑」
黒田「はるるーん!あなたちゃんの連絡先おs…
檜山「光輝、しーーーーっ!郁くん寝てる!」
黒田「おっ、ごめんごめん笑」
檜山「本当にそっくりだよなぁ………」
黒田「あなたちゃんって郁くんだったりして…笑」
檜山「なわけないだろ笑」
黒田「さすがにないよな笑」
俺はそんな2人の会話を聞いてるわけもなく
光成の肩に寄りかかってすぐに眠ってしまった
光成の隣ってなんか安心するんだよね…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。