朝起きてご飯食べて、
着替えて準備して家を出る。
学校に行く時もひとりで学校にいてもひとり。
そんな平凡で退屈な毎日。
話す相手もいなくてただただストレスが溜まってく。
そのストレスっていうのがあの人たち。
そうパリピ。
俺とは対極の人間。
授業中もホームルームのときも、ずっと騒いでて。
ホント、授業受けたいのに。
常識っていうものがない。
あーもー!
ほんっっっと、うるさい!!!
俺はパリピのひとりと目が合ってしまった。
………やば。
どうしよ…………
そうだ、授業終わったら図書館でもどこでも逃げよう!
そうだ、そうしよう…………
そして放課後、どうにかパリピの人と会わないようにした。
俺はいつもより早く歩いた。
逃げる様に。
たったったったっ
誰かが走ってきた。
振り返らないように、なおかつ、追いつかれないように。
肩を掴まれた。
その瞬間ビクってした………
や、ヤバい、この人と目が合ったんだ。
ヤバい。
絶対なにか言われて殴られるんだ。
「なに陰キャが睨んでんだ」って。
な、殴られる。
………………え?
正直に言ったら、殴るでしょ?
俺は怖くて涙が出た。
バレないように下を向いた。
間違えて上を見てしまった。
との人、もしかして、
いい人…?なの?
クラスの人の大体は俺の名前知らないのに、
この人………
じん、たん…………
初めてあだ名付けてもらった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。