今日もいつも通り起きる。
ご飯食べて準備して家を出る………
と思ったら、
ピーンポーン
ガチャ
目の前にいたのは……
なんでこんなにも俺をかまってくるのか、
不思議でしょうがなかった。
質問ったって………
好きな食べ物は?
違う。
得意なことは?
違う。
なに聞こう………
聞きたくないのに、
俺はもう喋っていた。
俺の口は全く閉じる気配がしなかった。
急に肩を掴まれびっくりした。
テオくんの目は真剣だった。
普段、あんなおちゃらけてるのに…………
やっぱ実際言うのは慣れないなぁ……
俺は…………
泣きそうになって俯いた。
俺はついに、泣いてしまった。
俺は朝から泣いてしまった。
ホント泣き虫。
泣けばいいと思ってる。
そんな自分が大っ嫌い。
そう思うと余計に泣いてしまった。
テオくんはそう言って笑顔で小指を出した。
ゆびきりげんまんだろうか………?
約束…………
テオくんはすごく無邪気な顔で笑った。
俺は、この人を信じていいのかな…………?
教えてくれよ、神様──────
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。