第13話

日曜日【じんたん】
1,065
2018/01/26 08:31
日曜日。



今日はなにも用事がない。




だからこれからアニメイトへ行くつもり。





たくさん買うぞー!!





ガチャ
じんたん
いってきまーす
俺は無意識に誰も居ないはずの家に向かって言った。



今日は気分がいい。



今日のアニメイトには限定のフィギアがある。




個数が決ってるから早く行かなきゃ!




じんたん
はぁ…はぁ…
急いで走ったけど、このままじゃ間に合わないかもしれない。




……………確か、この路地が近道だっけ?






俺はその近道の路地に入って行った。
じんたん
………暗いな
朝と昼の間なのに結構暗い。









ざ……
じんたん
………………っ
後から足音が聞こえた。



振り返るとそこには…………………
親友?
あれ〜?もしかしてじん〜?
友達1
あれ、まだ死んでなかったの〜?
あいつらだ、俺を裏切った、



いや、



もともと裏切るつもりだったやつら。





逃げたい。



だけど体は言うことを聞かない。
友達2
あ、なんか持ってんじゃん
財布?
俺たちによこせよ
じんたん
あ、あ………
口もまともに動かなかった。
友達3
いいからよこせよ
ついには財布を取られた。
じんたん
…………あっ
親友?
おお、結構入ってんじゃん
じんたん
か、返して、くだ、さい……………
やっと口が開いた。
友達2
は?
友達3
返すわけねーじゃん
友達1
バカ?
親友?
お前が金持ってたって意味無いだろ
人間じゃないから
友達1
はははwww
もうなにも言えない。




お願い、もう帰ってくれ………
友達3
あ、今帰れって思ったよね?
じんたん
………え、え?
友達2
思ったよな
ず、図星………
親友?
帰るわけねーから、
ちょっとだけストレス発散させてよ
じんたん
…………う"っ!!
思いっきり腹を蹴られた。



それで俺は倒れた。
友達2
ほーれ
じんたん
う、……
誰かに顔を踏まれた。


目を開けれない。
じんたん
………………あ
鼻血が出た。
友達3
うわ、きたな
親友?
きったねーんだよっ!!
じんたん
う"ごっ!!、
リーダーの靴が俺の口の中に思いっきり入ってきて、


ものすごく痛かった。




意識は今にも遠のきそうだった。
友達2
あ、まだ終わんないよ
じんたん
た、助け、て…………
友達3
ははw誰に求めてんの?
友達もいないのに









助けて、





テオくん……………………………














友達3
そろそろ帰る?
親友?
そーだな
や、やっと帰った。




もうボロボロだ。












無意識にテオくんを呼んでた俺はきっと、






テオくんのことが好きなんだ。






でも、ドラマでもアニメでもないから






助けに来ることもなくて、





ただただ、

























テオくんに汚い想いを抱いてるだけだった──────


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