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第1話

プロローグ 記録:〇月✕日16:18より
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2026/02/06 08:00 更新
 その日、ミスターレッド、ブルー兄弟は放課後に教室に残されていた。
ミスターレッド
(授業サボったことがバレたか……?)
ミスターブルー
(学校に秘密基地つくったのバレたか……?)
 それぞれの理由で緊張していると、足音が近づいて扉が勢い良く開いた。
すまない先生
遅くなってすまなーいっ!
 そのドアの音といったらどれほど大きかっただろうか。全身の鳥肌が立ち、二人はしばらくその状態で動かなくなってしまった。

 何も分かっていないまま手元の黒いファイルを教卓に置くと、頬杖をつきながらため息をついた。

すまない先生
いやーごめんね。ブラックと明日の実験について話してたら遅くなっちゃった
ミスターレッド
で、早く本題入ってくださいよ
 緊張で思わず急かすような言い方になったが、すまない先生は「あぁごめん」と言ってから教卓に両手をついた。
すまない先生
二人に頼みごとがあるんだ
 そう言って、黒いファイルを開きながら二人に見せた。
レッド&ブルー
幻惑の秘宝?
 見せられたページには大きくそう書かれていた。その下には、何やら緑色の宝石が取り付けられた古い箱のようなものが見えた。
すまない先生
そう。通称『パンドラ』今回はこれを二人に取ってきてほしいんだ
ミスターブルー
盗むってことですか?
 一気に二人の目は輝きだし、いてもたってもいられなくなったのか椅子から勢い良く立ち上がった。だが一度話を聞いてほしいので、座ってもらうように指示を出す。
すまない先生
さて、神話の授業だ
 教卓に戻り、黒板の左端に『パンドラの箱』と書いた。
すまない先生
二人はこの話、知っているかな?
ミスターレッド
知らないですね
ミスターブルー
俺も
 パンドラ――それは神話に出てくる少女の名前だ。ある国の王に引き取られたパンドラは、城のある部屋に置いてある箱を見つける。だが、それは開けてはいけないものだと強く言われていた。

 だがある日、王が出かけているときにパンドラは興味本位でその箱を開けてしまう。中からは病気、痛み、災害などのあらゆる災厄が出てきて、それまで幸せだった人々に不幸が降りかかった――。
すまない先生
この秘宝は、そんな話にちなんで名づけられたんだ
ミスターブルー
……
ミスターレッド
zzz……
すまない先生
って寝てる⁉
ミスターブルー
おい起きろ兄貴!……と言うことは、その箱の中にはまだ災厄が?
 ブルーは興味で聞いてみたが、先生は首を振る。
すまない先生
いいや、この箱は別だよ
ミスターブルー
でもさっき、『この話にちなんだ名前』って言ってましたよね?
すまない先生
まぁ広く言えばそうかな。どちらかと言えば、パンドラ本人にちなんでって感じ
 頭にはてなマークが浮かんでいると、黒いファイルに閉じられた資料のページをめくるように言われた。

 そこには、息を飲むように美しい、星を閉じ込めたような藍色の宝石の写真があった。
すまない先生
この宝石には、『人の願いを映し出す力』がある。例えば僕がプリンを食べたいと思ったら、この宝石は僕がプリンをたくさん食べているという“幻覚”を見せてくれるんだ
ミスターブルー
先生いつもそれ考えてますよね?
すまない先生
……だが最近、それが厄介な宗教団体によって盗まれてしまったんだ
ミスターレッド
無視しやがったぞ
 咳ばらいを一つし、またもう一つページをめくるよう指示を出す。
すまない先生
そこに書いてあるのは、最近出てきた宗教団体『シン・オブ・アップル』の詳細だ
ミスターブルー
いかにもバナナが怒りそうな名前だな
すまない先生
教祖は信者である“シン者”に自分たちの考えを信じ込ませるのに、秘宝の力を使おうとしてる
ミスターレッド
名前ややこしすぎだろ
すまない先生
ちょ、君たち一旦話聞こう?
 ともかく、二人にはこの宗教団体から秘宝を取り返してほしいとのこと。すまない先生から資料をもらい、その日は帰っていいことになった。
 こんにちは、虎目です。この話は作者がコンフ〇デンスマンJPとその主題歌であるOfficial髭男dismさんの『ノーダウト』と言う曲に影響を受けて書いたお話です。聴きながら読んだらもっと雰囲気出るかもしれません。

 今回は長期連載という形で、投稿頻度は週一くらいになりそうです。少し長いですが、興味を持ってくれた方はレッドとブルーの冒険にお付き合いください。

以上、虎目でした。

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