その日、ミスターレッド、ブルー兄弟は放課後に教室に残されていた。
それぞれの理由で緊張していると、足音が近づいて扉が勢い良く開いた。
そのドアの音といったらどれほど大きかっただろうか。全身の鳥肌が立ち、二人はしばらくその状態で動かなくなってしまった。
何も分かっていないまま手元の黒いファイルを教卓に置くと、頬杖をつきながらため息をついた。
緊張で思わず急かすような言い方になったが、すまない先生は「あぁごめん」と言ってから教卓に両手をついた。
そう言って、黒いファイルを開きながら二人に見せた。
見せられたページには大きくそう書かれていた。その下には、何やら緑色の宝石が取り付けられた古い箱のようなものが見えた。
一気に二人の目は輝きだし、いてもたってもいられなくなったのか椅子から勢い良く立ち上がった。だが一度話を聞いてほしいので、座ってもらうように指示を出す。
教卓に戻り、黒板の左端に『パンドラの箱』と書いた。
パンドラ――それは神話に出てくる少女の名前だ。ある国の王に引き取られたパンドラは、城のある部屋に置いてある箱を見つける。だが、それは開けてはいけないものだと強く言われていた。
だがある日、王が出かけているときにパンドラは興味本位でその箱を開けてしまう。中からは病気、痛み、災害などのあらゆる災厄が出てきて、それまで幸せだった人々に不幸が降りかかった――。
ブルーは興味で聞いてみたが、先生は首を振る。
頭にはてなマークが浮かんでいると、黒いファイルに閉じられた資料のページをめくるように言われた。
そこには、息を飲むように美しい、星を閉じ込めたような藍色の宝石の写真があった。
咳ばらいを一つし、またもう一つページをめくるよう指示を出す。
ともかく、二人にはこの宗教団体から秘宝を取り返してほしいとのこと。すまない先生から資料をもらい、その日は帰っていいことになった。
こんにちは、虎目です。この話は作者がコンフ〇デンスマンJPとその主題歌であるOfficial髭男dismさんの『ノーダウト』と言う曲に影響を受けて書いたお話です。聴きながら読んだらもっと雰囲気出るかもしれません。
今回は長期連載という形で、投稿頻度は週一くらいになりそうです。少し長いですが、興味を持ってくれた方はレッドとブルーの冒険にお付き合いください。
以上、虎目でした。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。