翌日の放課後、一昨日のようにすまない先生に居残りを言い渡された双子は、本人の口から偽物の真実を知った。
顔を見合わせて意気込む二人に感心しながらも、先生は表情を変えた。
その表情は笑っているが、明らかに何か別の気持ちを隠している。それは、人を騙してきた彼らには一目瞭然だった。
二人は表情をひきつらせながら後ろへ下がっていくが、同じ歩幅で鬼の形相が向かって来た。
大声と共にはるか遠くに飛ばされた二人は、重症で帰ってきたとか。
〈終わり〉
学校の地下にある、ブラックの研究室。ブラックは一人、パソコンとにらめっこをしている。だがそれよりも目に入ったのは、見覚えのある木箱だ。
すまない先生やレッドが持っていた、あのパンドラが入っていた木箱ではないか。すまない先生がシン・オブ・アップルから回収してから政府に届けたはずだが、なぜここにあるのだろうか。
パソコンをよく見ると、そこには0から8のファイルが並べられていた。そのうち8番目のファイルを開くと、文章を打ち込み始めた。
……なんて、こんな文でいいでしょうかね。あれ、あなた、どうしてそんな不思議そうな顔をされているのですか?あるいは無表情ですかね?
いや、わかりますよ。友達がメールで「これ超面白い」って送ってきたものに対して「www」って打っている人の大半はそんな顔をされますから。
って、そんなことはどうでもいいんです。さて、質問です。
パンドラの能力が届くのは本当にそんな狭い範囲なのでしょうか?もしかしたら、画面越しでも通用するものなのかもしれません。
パンドラを探す依頼をしたのは、本当に政府なのでしょうか?誰かが詐称した可能性もあると思えませんか?
シン・オブ・アップルとは、本当に存在する機関なのでしょうか?その誰かが、仕組んだものとも考えられませんか?
最後に、貴方は本当に読者なのでしょうか?……実験体という言葉が近しい場合も、あるんじゃないでしょうか?
……あぁ、今のは全部気にしなくていいんですよ。私はただ、あの双子や先生のように、貴方の行動をファイルにまとめるだけですから。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。