第18話

彼らは私が大嫌い
11,264
2019/05/19 13:09
電停に降りると莉犬くんはうちの手を引いて歩き始めた
どこに行くの?って聞いても…
莉犬
莉犬
なーいしょ!
その繰り返し。
莉犬
莉犬
ちょっと…恥ずかしいんだけどね///
.。.:*.。
.。.:*.。
???
夏の太陽は働き者で

もう少し休んでくださいって頼みたいくらい
莉犬
莉犬
暑いなぁ
.。.:*.。
.。.:*.。
コクコク
莉犬
莉犬
もう着くからね〜
少し歩いて着いたのは、

『〇〇区民文化センター』

区民文化センター…?何故に…?


そのまま3階の01室って所に入った。
エアコンが効いていて一気に汗が引いた
莉犬
莉犬
こんにちは〜
中ではたくさんの人が談笑していた
信濃さん
あ、こんにちは〜
信濃さん
あ、その子があなたさん?
莉犬
莉犬
はい!
.。.:*.。
.。.:*.。
こ、こぃちわ!
信濃さん
はいこんにちは!
状況が飲み込めないうちは莉犬くんの袖をひっぱった
莉犬
莉犬
ん?あ、説明しろと?
.。.:*.。
.。.:*.。
コクコク!
莉犬
莉犬
ホワイトボード見てみ
.。.:*.。
.。.:*.。
チラッ……!
バッと莉犬くんに目を戻すと、

顔を真っ赤にして後頭部をかいていた
莉犬
莉犬
あなたと本当に
仲良くなりたいって証明……かな///
ホワイトボードには黒い字で、


「第32回障がい者を理解するための会
     〜今日はコミュニティ!!〜」
信濃さん
莉犬くん、インターネットでこの会を知って
5回くらい前からから来てくれてるの
莉犬
莉犬
でねでね!
今日は俺みたいに知りたい人とか、
あなたみたいな当事者の方が
一緒に遊ぶだったから来たんだ!
.。.:*.。
.。.:*.。
……っ
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
…どうしたの〜?いきなりギューして
.。.:*.。
.。.:*.。
っぅき……!
莉犬
莉犬
信濃さん
“好き”だって
莉犬
莉犬
!////
.。.:*.。
.。.:*.。
(*´˘`*)
信濃さん
あなたちゃん、私はこの会の会長をしている
信濃っていいます。よろしくね
.。.:*.。
.。.:*.。
ょ、ょおしくおねぁいします!
信濃さん
あなたちゃんと莉犬くんは…カレカノか!
莉犬
莉犬
は!?
莉犬
莉犬
ち、違いますからっ!///
.。.:*.。
.。.:*.。
えへへ…///
莉犬
莉犬
!
少し驚いた顔をして、

莉犬くんはうちの手を引いて隅の席に座った
莉犬
莉犬
嫌じゃないの?
.。.:*.。
.。.:*.。
??
莉犬
莉犬
俺とカレカノとか言われて
.。.:*.。
.。.:*.。
…ぃーぬくんは嫌?
莉犬
莉犬
フルフル!!
嫌なんかじゃない!俺はむしろ…モゴモゴ…
.。.:*.。
.。.:*.。
.。.:*.。
.。.:*.。
うちも、嫌やらいもん!
莉犬
莉犬
……ありがと…////
莉犬くんは

片手で顔を覆ってうちと目を合わせようとしない。
.。.:*.。
.。.:*.。
えいっ!
手をどけると、
莉犬
莉犬
っ……うぅぅぅ////// 
髪とおんなじくらい真っ赤な顔をしていた
莉犬
莉犬
何だよぉ……
その顔で睨まれても怖ないよ?
うち、この人好き!


ずっと、仲良くなるの諦めんでよかった…。
〜〜〜
さとみ
さとみ
………
スマホとにらめっこを始めてどれくらいたっただろうか…
今朝あなたから来た電話


そこに記されているアイツの電話番号……
さとみ
さとみ
あぁぁあああ!!!
さとみ
さとみ
何!?かけるならかければいいじゃん!
不愉快なら履歴削除すればいいじゃん!
何自分に怒鳴ってんだろう!
もう本当になんなんだろ


あなたにはペース狂う……

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