第14話

彼らは私が大嫌い
11,275
2019/04/26 17:04
コップを一つ取って氷を入れてお茶を入れる


一気に2つずつとかできんのに一々そうやる様子に


(頭使えねぇのかよ)


そう思ってしまった。



よく考えたら知能障害あるんだから変な話では無いし



丁寧って考えたら普通だ
なのに態々悪く考えてしまうのは、


染み付いたイジメの癖
莉犬
莉犬
あのさ、
.。.:*.。
.。.:*.。
莉犬
莉犬
あの……
.。.:*.。
.。.:*.。
氷だけ入ったコップを両手で持って


キョトンとした顔でこっちに向き直る
莉犬
莉犬
今から話すこと、
本当に理不尽なことなんだけどさ
莉犬
莉犬
納得してくれなくていいから聞いてほしい
.。.:*.。
.。.:*.。
許してくれなくてもいい…

許されるなんて思ってない
莉犬
莉犬
イジメてごめん……っ
莉犬
莉犬
もう……もうイジメたくない……!
初めてあなたの感情が読み取れない
顔見れなくって下を向く
すると___
.。.:*.。
.。.:*.。
ギュッ……
莉犬
莉犬
抱きしめてくれた



骨が軋むくらい強く強く…


それで思った
俺があなたをイジメてから無くなって、


今やっと触れられたもの
骨が軋むくらい……折れるくらい……


それくらい強くて純粋な温もりだ。

自然と涙が溢れてきた
莉犬
莉犬
……グスッ……ありがとう……っ…
.。.:*.。
.。.:*.。
ええ子やよ……
莉犬
莉犬
ありがとう………ごめん、お茶持ってこ
.。.:*.。
.。.:*.。
コクコク
お盆に乗せてあなたが持っていこうとする



でもバランスが悪くってガタガタしてる
莉犬
莉犬
危なっかしいから貸して
取ってあなたの顔を見ると…
.。.:*.。
.。.:*.。
むぅぅぅ
めっちゃいじけてた



ほっぺ膨らまして下向いてた
莉犬
莉犬
ごめんごめん
.。.:*.。
.。.:*.。
どぅせ…うちにはでいんもん…
莉犬
莉犬
どうせできんって?
.。.:*.。
.。.:*.。
コクリ
莉犬
莉犬
そのうちできるから怒らないでよ
.。.:*.。
.。.:*.。
おおってあい
莉犬
莉犬
怒ってないの?
.。.:*.。
.。.:*.。
コクリ
莉犬
莉犬
www
ほら、こんなに可愛いじゃん
分かり合えるじゃん
一緒に笑えるじゃん


今まで何やってたんだろ






〜〜
ジェル
ジェル
………
ようやるな、莉犬
ジェル
ジェル
俺はまだ怖くてできひんよ
隠れてみていた
素直に凄いって思った
何で今更会ったんだろ
ジェル
ジェル
………気分悪い…
莉犬は“もうイジメたくない”って言っていた



イジメたくない……イジメてしまうかもしれないけどしたくない


そういう意味やろ?



本当の意味での笑顔にはまだまだ遠いな








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